TOPテキストマイニングラボヒトの感情や5W1Hを切り口としたSNS分析~商品・サービスのアイディアやコンセプト創出に繋げる~

ヒトの感情や5W1Hを切り口としたSNS分析~商品・サービスのアイディアやコンセプト創出に繋げる~

2019.06.24

ソーシャルネットワーク(SNS)や「口コミ情報」は、生活者・消費者の声を広く捉えるための情報源として、
企業のマーケティング活動に欠かせないものとなっている。
弊社が提供するテキストマイニングソリューション「見える化エンジン」についても、
SNS情報の分析を主たる目的として活用している企業は多い。

一方、単にSNS情報を集めてきて頻出単語を見たり、時系列で変化を追っていくだけでは、
新しい商品コンセプトやアイディアに繋がる発見や示唆に至るまでには多くの工数が掛かったり、
分析担当者やマーケッターの勘と経験に拠ることになりがちである。

 

今回、ヒトの感情や5W1Hなど、汎用的に適用可能な一定の切り口を持ってSNSデータを視ることで、商品・サービスのアイディアやコンセプトに繋がる示唆・インサイトを導く手法を紹介する。

まずヒトの感情については「プルチックの感情の輪」(Robert Plutchik)が示す8つの基本感情(図表1)について、弊社のこれまでの蓄積に基づき、同義語や擬音語・擬声語・擬態語(「オノマトペ」)を含めて、汎用的に適用可能な分類条件を設定した。

同様に、5W1Hについても分類項目と分類条件を設定した。(図表2)

 

図表1 プルチックの感情の輪

https://swingroot.com/plutchik-emotion/

 

図表2 「感情の輪」・5W1Hの分類項目・分類条件(イメージ)

以下では、日焼け止めに関する関心事について、Twitterで収集したデータ(約10万件)について、「感情の輪」と5W1Hを活用して分析した結果を紹介する。

図表3は、「感情の輪」が示す基本感情ごとに、そこに特徴的に出現する単語をマップ表示したものである。表示単語を名詞に絞り込むことで、例えば角質ケアの効果が出たことに対する「喜び」や、肌に合わずニキビができことを「心配」する声など、感情の理由や対象について具体的なキーワードとして抽出できる。また「嫌悪感」の部分では、効果には満足しているものの、アルコール臭が嫌で我慢しているといった声があり、マイナスの感情から商品の改善点への気付きを得ることができる。

 

図表3 基本感情別 特徴語マップ

 

図表4は、さらに分析を深めるために、ネットワーク分析という手法を用いて、基本感情、Who(人)、When(時)といった視点間の繋がりを可視化したものである。

 

図表4 感情×Who(人)×When(時) ネットワーク分析

 

図表5 ネットワーク分析

 

ここでは、図表5のように分類間に一定の重なりがある=両方の分類に同時に属するテキストが一定数あるときに、これをノードとリンクとしてネットワーク図として表現している。さらに図表4ではノード上に分類ごとの特徴語(赤字。偏って出現する単語)、リンク上に両端の分類の重なり部分の特徴語(緑字)を示すことで、繋がりの内容を俯瞰できるようにしている。

まず、強い繋がり(太いリンク)を見ると、「朝」と「夜」の繋がり強く、朝と夜の両者に言及している声が一定数あることが分かる。原文を辿ると「夜、寝る前に使用し、朝起きたときの状態で効果をみる」といった声が見られ、朝と夜の状態の違いを比べることで、総合的に効果を評価していることが分かる。

次に、"When"と「感情」など異なる軸の繋がりに注目すると、例えば「朝」と「驚き」の繋がりからは、朝起きたときの変化にびっくりしたという声が一定数あることが分かる。原文を辿ると、すぐに効果が出たというポジティブな「驚き」と、急にニキビが増えたというネガティブな「驚き」の声があることが分かる。

 

以上のように、生活の具体的なシーンと感情の状態の関係、さらにそこに関連して発せられるキーワードから感情(喜びや驚き)の理由や対象を視ることで、「誰が、いつ、どこで、〇〇に感じるような□□サービス」といったように商品・サービスのアイディアやコンセプトを具体化、鮮明化していくことができる。

 

今回は化粧品に関する口コミ情報の分析例を紹介したが、こうした手法は多様なテーマに適用可能なものであり、今後も紹介していきたい。

 

【参考】

Robert Plutchik「感情の輪」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E6%83%85%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

オノマトペ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%93%AC%E5%A3%B0%E8%AA%9E

 

記事一覧に戻る テキストマイニングとは 製品TOP