製造業
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1,800名

科学的人事ケーススタディ

株式会社ヒロテック

人材開発センター
  • センター長 松井真二様
    部長代理 小西信博様
  • 課長 有重三紀子様
    課長 西林宏隆様
株式会社ヒロテック

必要な優秀人材は、社内から発掘し、
適材適所へ

1980年代後半から90年代にかけて日本の技術が評価され、海外からのニーズ高騰により著しく成長した製造業。自動車生産設備で海外進出したことをきっかけに事業は急拡大し、現在は国内1,800名、海外拠点と合わせグループ全体約6,000名規模で事業展開を行う。

業界では人材争奪が予測される中、海外で活躍できる“グローバル人材”の確保が急務となるが、これまでの人選方法では限界があった。リスク管理を目的に蓄積されていた個人の保有資格や技能レベルのデータは“グローバル人材の発掘”に活用できると考え、これまで蓄積してきたデータを管理から活用へとシフトする科学的人事への取り組みが始まった。

1人材開発センターの立ち上がり

海外需要の拡大が後押しとなり“グローバル人材”を育成することを目的とした全社横断組織「人材開発センター」が2016年8月に設立されました。これまでの人材教育は各拠点・部門単位、あるいは人事が行う全社レベルの階層別教育や語学教育のみでした。現在では、センターの設立以来、異動の人選や抜擢、育成を専門的に考える組織として私たちが主体となって“グローバル人材”を輩出しています。設立前はいわゆる社内で“目立つ人”が人選され、独自にスキルを上げて活躍する社員をグローバル人材と呼んでいましたが、定義も曖昧であることから後継が育たないという危機感を感じていました。

また、人材教育においては時系列での取得スキルや個人ごとの技能データが必須ですが、これまで人事で管理していたデータベースは給与システムと一体であったため公開が不可能な環境であり、本人や組織が知ることができませんでした。偏った情報のみで人選や育成が行われていた実態を変えるため、現在は人材開発センターで情報収集ルートを一元化し、社員全員が共通で閲覧できる社員データベースの構築と体系化に取り組んでいます。

2顔と名前が一致した社員データベースの構築

人材開発センターでの役割を果たす上で、全社員の顔と名前が一致するデータベースが必要でした。これまでの人事情報は限定的で共有が困難でした。また、資格や教育研修、異動履歴などのテキストデータはありましたが、社員の顔と名前は紐づいていません。まずは、これまで蓄積してきた社員情報を顔と名前が一致する状態で経営層も活用可能なデータベース化の実現を目指しました。そこで、「人材マネジメント」というキーワードでWEB検索を行ったところ、現在で言うタレントマネジメントシステムが該当し、そのうち4社を比較しました。その結果、「自分たちの組織に合わせて自由度高くシステムを作り込んでいける」という点からタレントパレットの導入に至っています。

また、提案時に初めて知った「テキストマイニング」も決め手となりました。当社では全社員対象の職場アンケートを年に一度実施しています。紙配布のため集計も手作業で膨大な時間がかかるという課題が解決でき、タレントマネジメントで社員の声を分析したら面白い使い方ができるのではという期待もありました。昨年WEBアンケートへの切り替えをトライアルし、今年は全社で導入していく予定です。