システムインテグレーション業
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科学的人事ケーススタディ

株式会社日立社会情報サービス

経営管理本部人財マネジメント部部長 二宮康二様

株式会社日立社会情報サービス
株式会社日立社会情報サービス

点在するデータを一元化・見える化し情報収集に費やしていた100時間を削減。
1on1で個に寄り添い、人財の育成につなげる

活況にあるシステムインテグレーション(SI)業界。しかし10年後に目を向けた時、今の成長を継続させているSI企業がどれだけ残っているだろうか。明確な課題が提示される時代は終わりを告げ、これからは多様化するニーズに応える新たなサービスの提案が求められていく。激しく変化する業界において、その変化に対応し得る優秀人財の育成はSI企業の喫緊の課題になると予測される。しかし業績好調な現状において、まだ見ぬ危機に対峙するのは難しいのもまた現実。10年後を見据えて今何ができるのか、何をすべきなのかが問われている。

1優秀な人財を計画的に育成し、長く活躍できるサポートを

今は新しい技術や価値観が次々と生まれるVUCAと言われる経営環境です。この時代の人事に求められるのは、社員一人ひとりの多様性と向き合い、人財の質と量をタイムリーに確保すること。これから先、人財の差は競争力の差となるでしょう。
限られたリソースで成果を出すためには、科学的なデータに基づく人財マネジメントが欠かせません。それには人財データをいかに早い段階から時系列で蓄積できるかが鍵となります。働く社員のさまざまなデータを一元管理できれば、優秀人財を発掘し計画的に育成、長く活躍してもらうよう寄り添うことが実現できると思っています。社員の1on1面談でのコメントなどもすべて見える化し、時流に沿った企業の成長につなげたいと考えています。

2新しい価値を提供できるフロント人財育成のためにデータを収集

これからはAIやIoTを活用し、新しい価値とサービスを提供していかなければなりません。変革力を持ってお客さまに必要なものを一緒に探し出せる“フロント人財”が求められています。そのためには優秀な若手に外部研修やローテーションなどの経験を与え、計画的に育成していくことが重要。しかし、これまでは誰が育成すべき優秀人財なのかがわからない(または発掘するのにとても時間を要する)という状況でした。
そこでさまざまなシステムやExcelに点在していたデータをタレントパレットに集約。別々に管理されていた資格、経歴、教育などが人事データベース機能で一元化され、スキル分析機能で優秀人財が可視化されて育成計画が立てられるように。個人の伸びや変化も追うことができます。優秀人財をローテーションさせる際は、異動シミュレーション機能で異動による影響を見える化し、所属長に代替人財を提示して理解を得るようにしています。

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3過去・現在・未来のデータ集約で社員とのコミュニケーションを活性化

現在、人事管理のデータに関して新たなExcelデータを生まない方針で面談記録も評価の結果も全部タレントパレットに入力しています。過去・現在・未来を通してデータを閲覧できるので、新しく着任した上司でもすぐに部下の情報を確認でき、部下が「自分の意見や希望が引き継がれていない」と感じるような事態も防げます。
これまでマネージャーは忙しすぎて、メンバー一人ひとりに寄り添ってサポートする時間をなかなか持てませんでした。1on1での面談を実施しようにも、面談に必要な準備をするために別々のシステムやExcelに点在する人事データを、時間をかけて収集しなければならなかった。それがタレントパレットを開くだけになったので、データ収集に費やしていた約100時間分が削減できた計算です。その時間を社員と向き合うために使えますし、面談でも経験や勘ではなくファクトに基づいて会話できる。社員も集約された自分の情報をダッシュボードで見ながらキャリアを思い描けます。
過去には遡れないので、いかに早くデータの収集・蓄積を始めるか。社員にはデータ活用の目的を丁寧に説明しながら信頼を積み重ね、動的データの収集につなげていきたいです。テクノロジーを活用するためにも、コミュニケーションは欠かせません。

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今後使いたい機能

退職者と在職者、優秀人財と埋もれた人財をデータに紐づいて比較できるのがタレントパレットの優れた点。日立グループで進めている配置・配属や生産性の調査データも取り込んでいるので、今後は退職分析や採用分析につなげていきます。
将来的には、適正配置のシミュレーションと、退職予兆を捉えてアラームをあげることを目的としています。経営者目線で考え、そこにデータをつなげることができれば圧倒的に強い組織づくりが実現すると思っています。