サービス業
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3,000名

科学的人事ケーススタディ

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

HRサービスセンター 部長 澤和宏様
HRサービスセンター DB ユニットリーダー 桶谷千穂様

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社

スキルを見える化し、“企画人材”を育てる

蔦屋書店、TSUTAYA、Tカードなど人々の日常生活に寄り添うカルチュア・インフラを次々と生み出し、拡大してきたCCCグループ。急激に増える従業員と、柔軟に形を変えるグループ体制を支えるべく、人事組織も進化を求められてきました。

1グループの人事情報の効率的な活用にむけてタレントパレットを導入

散在したグループ社員3,000人のデータを集め、紐づける。

澤様:弊社はデータを扱う事業を行っている背景もあって、人材のデータベース化の構想は10年くらい前からありました。ただ、実現する手段が整っていませんでした。Excelで作ってみたり、Accessで組み立ててみたりと、試行錯誤はしたものの、なかなか活用できるレベルにはなりませんでした。
そのような中、2018年度に人事の中で、業務効率化プロジェクトが立ち上がりました。「申請のワークフローをどうしよう」「勤怠システムをどうしよう」など、業務の効率化の検討を進める中で、従業員にまつわるデータが散乱していることに再び焦点が当たり、ここを一元化することでも効率化が図れるのではないか、と検討をスタートしたのがきっかけでした。具体的な導入は2019年7月ですね。

桶谷様:自己申告や適性検査、評価情報、異動履歴、勤怠情報など、従業員に関するデータは豊富にありましたが、全てがバラバラに保管してあったので、組み合わせて活用するにはとても手間がかかる状態でした。先ずはそういった一連の情報をタレントパレットに統合し、人材データを有効に活用するための基盤を整備することを目標としました。

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2各社の状況に合わせ、カスタマイズして活用

スキルの可視化、メンバーのキャリア情報の公開など、各社のニーズに合わせて使い分ける。

桶谷様:昨年度までの取り組みにより散在していた人事情報をタレントパレットに一元管理することができました。これらのデータはグループの共通基盤として私たちが管理運用し各事業会社に使ってもらっていますが、会社によって課題やニーズは異なりますので、活用方法は様々です。

たとえば中途採用に力を入れている会社では、在職者の属性を分析して採用に活かそうとしたり、入社したメンバーが早期に力を発揮できるよう育成をサポートする仕組みをタレントパレットに作り運用を開始したりしました。

また、アンケート機能を用いた組織サーベイを通して、組織のエンゲージメント向上を図っている会社もありますね。これは昨今のリモートワーク化が背景にあります。リモートワークが進む環境下で、従業員のエンゲージメントを維持・向上することは非常に重要となりますので、組織コンディションを可視化することで課題を早期発見し、改善に繋げていくことを目的としています。

組織コンディションを可視化

※活用画面はイメージとなります。

グループ共通施策として年1回実施している自己申告もタレントパレットへの入力に移行しました。申告内容はこれまで人事しか参照できませんでしたが、キャリアプランや自分自身の強み弱み、価値観などは、上司と共通認識を持っておくことがキャリアの形成や育成には効果的ですから、一部の情報をキャリアプランシートにまとめ、上司と社員本人の双方が参照できるように準備を進めています。面談の場などでのコミュニケーションツールとして活用してもらえればと考えています。自己申告は毎年更新されるものですので、タレントパレット上で過去の情報が閲覧できるようになれば、仕事内容や上司が変更になったとしても、過去の状況を踏まえたキャリアプランが作成できるようになります。

自己申告書から頻出単語などの特徴を分析

※活用画面はイメージとなります。

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3データ活用により、目指す人材像を可視化

ゆくゆくはタレントパレットを、メンバー育成におけるコミュニケーションの基盤に。

澤様:コミュニケーション面の強化に使っていきたいとは思いますね。そこに全社の組織情報も組み合わせて、たとえばタレントパレットを見れば、自分に合う仕事を探せたりとか、目指すポジションに必要な経験がわかったりする段階まで設計できたらなと思います。

自分のやりたい仕事はグループの中のどこにあるのか、どこの部署に行ったらできるのか、その部署に行くにはどんな力が必要か、そういうことを主体的に考えられるようになってくるともっと活用が進むし、従業員に対して価値あるものになれるかと思います。もちろん、本人のモチベーションにもつながりますしね。

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今後使いたい機能

桶谷様:最終的には人材と仕事のマッチングをシステムで支援できるようになればと思っています。データを活用し客観的な判断を用いることで、勘や経験では検討されなかった配置や人選が可能になりますし、マッチ度が高まる事で個人のモチベーションも向上し、組織パフォーマンスも向上します。データ活用が人事戦略の実現に結び付く、そんな世界を目指したいです。