タレントパレットで実現する、全国4,200名の社員をつなぐ情報インフラと、帰属意識を高める組織マネジメント
課題:人材の見える化、最適配置、人材育成
課題:人材の見える化、最適配置、人材育成
業種 IT
従業員数約4,200名
通信事業者KDDIの量販店営業部門が独立したKDDI Sonic-Falcon株式会社は、競争が激しい携帯電話販売の営業能力専門化を目的として2021年に設立されました。
同社の社員は各家電量販店の店舗に配属され、au、UQブランドのスマートフォンやKDDIの商材を販売しています。同社では、社員情報の見える化や社員のエンゲージメント向上等を目的として、創業当初よりタレントパレットを導入。会社を離れて働く社員と、会社をつなぐ情報共有インフラとして活用されています。
三浦様:当社は、KDDIグループの一社で、2021年12月にKDDI株式会社の量販店販売部門を分離して設立されました。主な目的は営業能力の専門化です。
スマートフォンのネット販売が進みつつある時代ですが、量販店というリアルな対面販売チャネルはまだ多くあり、当社は、量販店チャネルを活性化させるために設立されました。
当社の主な事業は、家電量販店内のauやUQブランドのコーナーに販売員を派遣し、スマートフォンやKDDI商材の販売を行うことです。
三浦様:全体で約4,200名の社員がいます。約400名のバックオフィス部門を除き、大半の社員が販売に携わっており、そのうち約1,200名が派遣社員です。職場が販売店であるため、会社に出社することはほとんどありません。
当社の販売員が入っている量販店は全国各地に約千店舗あり、エリアごとに営業所を置き、販売員はこれらの営業所に所属しています。地域就業を目指してエリアごとに採用を行っているため、本人が希望しない限り転居を伴う異動はありません。
また、各営業所には「営業」と呼ばれるメンバーがいます。営業は複数の量販店を担当とし、店舗側との商談や販売員の統括を行っています。
三浦様:私は人事部人財マネジメントグループで、主に人財や組織の基盤強化を担当しています。人事戦略上の方針の決定や、販売員へ当社の制度や取り組みを知らせるための環境を、タレントパレットを利用して整備することが主な業務です。
高山様:私は総務部情報システムグループで、販売員が持っている社用のスマートフォン端末の運用管理を担当しています。タレントパレットなどのシステムを導入し、利用者が使いやすいシステムの提供を目指しています。
三浦様:会社の大半を占める販売員のキャリアパスを重視しています。
一般的には、販売員から、店舗で販売員をまとめるチーフ、そしてキャリアを積むと営業に昇格します。営業に昇格すると、販売現場の常駐からは基本的に離れることになります。
一方で、昇進より接客を続けたいという販売員もいます。販売のプロとしての道も用意し、スキルを極めながらさらなる高みを目指せる企業風土を築いています。
この取り組みは会社立ち上げ時から仕組みづくりを始め、3年間かけてブラッシュアップしてきました。現在では、モチベーションを上げるために、売上が優秀な販売員に追加報酬を払うランク付けを半年ごとに行っています。
三浦様:会社として独立する際に、人事のデータベースが必要となり、グループ会社を参考にしながら検討を進めていました。複数のシステムを比較検討した結果、タレントパレットを採用しました。
タレントパレットは、ユーザーにとっての使いやすさとシステム構築・データの見える化の容易さが魅力的で、特に見える化は、販売員に情報を提供する目的において重要な点でした。
三浦様:全社員にスマートフォンを支給していますが、基本的に販売員は店舗にいるため、販売員と会社をつなぐものは、このスマートフォンだけとなります。
必然的に会社とのつながりは薄くなりがちで、帰属意識も下がっていきます。この課題を解決するために、タレントマネジメントシステムを導入し、浸透させたいと考えていました。
タレントパレットの導入により、普段コミュニケーションすることが少ない上司の顔を確認したり、会社からの情報を直接確認したりできると考えました。このイメージを実現するため、特にスマートフォンなどの小さな画面でも情報が伝わりやすい、見やすいユーザーインターフェースの制作を情報システムグループに依頼しました。
三浦様:タレントパレットのTopメニュー機能を使い、社内情報ポータルサイトを構築しています。このポータルサイトは社内の各種手続きや勤怠管理、営業ツール、労務関連の情報、ヘルプデスクなどへのアクセス起点となります。
さらに、社内のニュース、イベント情報、会社の創立目的なども掲載し、社内情報に一元的にアクセスできる環境を目指しています。
また、社内通知は基本的にメールで配信されますが、通知が増えるとメールを見逃すこともあるため、インフォーメーションとしてポータルに掲載するようにしています。
高山様:この社内通知は、メールアプリケーションが受信すると、RPAで自動的にタレントパレットのニュースとして反映されるので、人の手をわずらわせることなく掲載できます。
ポータルには福利厚生関連の情報も掲載しています。以前はコンテンツの一つとして、一段低いポジションに表示していましたが、見つけづらいという声が多くあり、一つのページにまとめてアクセスしやすくしました。
このページには「ファルコンワンダーランド」というお楽しみ系コンテンツも用意しています。おすすめのラーメン店や、事業所紹介の動画などを掲載し、休憩時間の息抜きとして楽しんでもらえるようにしつつ、参加型のコンテンツとして、帰属意識を高める工夫をしています。
高山様:現在、更新や運用の作業は私がほぼ一人で行っています。タレントパレットを使うまで、HTMLの知識がなかったのですが、生成AIを活用しながら実際のページを作成しています。
三浦様:当初はメニューの数が少なかったのですが、アンケートなどで継続的にユーザーの声を聞きながら、人財マネジメントグループと情報システムグループで連携し、情報や見せ方を充実させてきました。
当社はKDDIから分離して設立されたため、扱うシステムが多岐にわたります。
自社で開発・運用しているシステムもあれば、KDDIのシステムを利用することもあります。こうした状況を踏まえ、現場からの要望に応え、システムへのリンク情報だけでなく、関連マニュアルなどもポータルサイトに掲載するようにしました。
三浦様:社員の帰属意識向上と、組織の見える化のためにアドレス帳を活用しています。
販売員は、店舗を回る営業担当者と面識があるものの、その上の上司とは、ほとんど直接的なコミュニケーションがありません。タレントパレットのアドレス帳に顔写真があることで、上司の顔をイメージしやすくなり、距離感が縮まると考えています。
三浦様:評価に関しては、上司から部下へのフィードバックする仕組みがなかったことから、フィードバックする上長が見やすいように、権限の範囲内でダッシュボードから各個人の評価が確認できるようにしています。
また、当社はKDDIからの出向社員が多いという特徴があります。
出向社員の評価とKDDI Sonic-Falcon社員の自社評価が混在すると、情報が見づらくなるという課題がありました。この課題を解決するため、ダッシュボード上で必要な情報を一元管理し、まとめて確認できるようにしました。さらに、図を用いた表現を取り入れることで、情報の把握がより容易になるよう工夫を凝らしています。
三浦様:DX研修や情報セキュリティなどの情報系の講座、心理的安全性や1on1の進め方などの人事系の研修は、タレントパレットの研修機能を使っています。
研修以外にもカウンセリング面談においても、講座申込で活用しています。面談結果はリンク属性にて、カウンセリンググループのメンバーのみが閲覧・編集できるよう権限を設定し、履歴管理をしています。
他社では面談を別のシステムでされることが多いようですが、当社ではタレントパレットをポータルとして活用しているため、全てこのシステム上で完結させています。
これにより、カウンセリンググループのメンバーが自ら面談に関する講座を作成できるようになり、運用効率が大幅に向上しました。
講座の作成方法はマニュアを作成し、レクチャー会も実施しました。ITが苦手なカウンセラーもいましたが、タレントパレットが直感的で使いやすかったため、今では完全に使いこなして運用しています。
三浦様:社員同士が称賛しあう文化を作りたいと考え、2025年1月中旬にサンクスポイントをリリースしました。タレントパレットの導入企業同士が会するコミュニティイベントでマルハン様がサンクスポイントを積極的に活用されているというお話を参考にしました。
サンクスポイントは、タレントパレット上で、毎月一人につき合計100ポイントを上限として、10ポイント単位で渡せるようになっています。当社では健康経営推進のため、歩くとポイントがもらえる「ウォーキングイベント」などを実施しており、アマゾンギフトカードなどに交換できる健康経営のポイントがもらえます。
サンクスポイントも健康経営のポイントへ変換できるように運用を策定し、社員にとって価値あるポイントに位置づけました。実施して1ヶ月ほどで、約14万ポイントが送られています。
三浦様:離職者の情報を保持し、権限を持つ人に向けてタレントパレット上で公開しています。
多くの会社では、退職者の情報は退職後に閲覧できなくなりますが、離職率改善のためには、これらの情報を確認できた方が対策を検討しやすくなります。
現在、当社ではタレントパレットを通じて退職者情報を確認できるため、分析時に過去の離職者データを振り返り、具体的な改善策を立てられる点が大きなメリットです。
分析結果に基づき、採用時の対応の強化や、短期間で退職した人の情報を活用し始めています。例えば、同じ店舗から短期間に複数の退職者が出るといったケースでは、店舗内での潜在的な課題を特定し、対応策に繋がる可能性があるなどの知見を得ています。
三浦様:非常に活用させていただいています。一番利用しているのはタレントパレットラウンジで、多いときは週2回ぐらい利用しています。タレントパレットラウンジは、予約不要でタレントパレットに関する疑問を相談できる場で、実際の画面を見ていただきながら、直接質問ができるため、非常に助かっています。
ラウンジに参加する時間がないときはチャットを利用します。チャットで解決するケースも多いですが、チャットだけでは細かい部分が解決しないこともあるので、ラウンジと両方使えるという点はとても良いと感じています。
また、プラスアルファ・コンサルティング様の営業担当と密に連絡が取れるのは安心できます。特にシステム導入時に営業担当とのコミュニケーションが途絶えると、プロジェクトが滞るケースも少なくありません。その点、気軽に活用方針などを相談できる関係は非常に価値があります。現在、月に一度の定例ミーティングを実施しており、進捗がなくても、継続的な繋がりがあることは会社として大変ありがたいです。
SaaSのサポートは、オンラインのみでチャットすらないものもありますが、タレントパレットは3つのチャネルがあるので、本当に安心できます。
三浦様:他部署で使うマニュアル作成のベースとして活用しています。
最初はスクリーンショットを取り、箇条書きで操作方法を書くだけですが、最終的には細かい説明も加えて整えています。こうしたマニュアルを作成して渡せば、タレントパレットをあまり使い慣れていない人でもすぐに使えるようになると感じています。
高山様:オリジナルのポータルサイトの作成は生成AIなどのツールを活用することで、初心者でも簡単に行えます。
例えば、管理画面で文字を入力し、必要なリンクを設定するだけでページが完成します。慣れないうちは多少苦労しますが、それを乗り越えれば、楽しくページを作成することができると思います。
三浦様: タレントパレットは、タレントマネジメントを実現する道筋があり、機能を段階的にリリースできる点が良いところです。
また、サポート体制が非常に充実しているので、これらを活用し、勉強していけば誰でも使いこなせるようになります。今後は、さらに深くタレントパレットを使いこなし、当社の活用方法が他の企業のロールモデルとなるよう、これからも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
人事の「今」と経営の「未来」を変える、
タレントマネジメントシステムです。