グループシナジー創出を実現するための人財情報インフラとしてタレントパレットを導入

課題:人事評価、人材の見える化、最適配置、採用管理

株式会社髙松コンストラクショングループ
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    業種 建設

    従業員数 約5,000名(連結)

建築工事と不動産有効活用の髙松建設と、大型土木・建築の青木あすなろ建設、海洋土木のみらい建設工業、法面工事・耐火工事の東興ジオテック、木造戸建住宅のタカマツハウスを中核とした、「髙松グループ」のホールディングカンパニーである株式会社髙松コンストラクショングループ。世界最古の企業とされる寺社建築の金剛組をはじめ、現在、特色ある企業19社の企業グループで構成しています。

これまで、各グループ会社の独立性を尊重してきた髙松グループは、変化が激しいビジネス環境に対応するため、人事交流を活発化させグループ全体のシナジーを強化することを目的としてタレントパレットを導入し、経営・人事戦略と連動する人財情報インフラとしての活用を始めています。

目次:

M&Aを積極的に行い、経営を強化

― 貴社グループの概要についてお聞かせください

「髙松グループ」は当社を含む19社からなる企業グループです。髙松建設、青木あすなろ建設、みらい建設工業、東興ジオテック、タカマツハウスの中核会社を中心に、多岐にわたる事業を展開しています。 一般的にゼネコンと呼ばれる企業グループではありますが、不動産関連事業や寺社建築で知られる世界最古の企業「金剛組」なども傘下に持ち、複合的な企業グループであることが特徴です。

M&Aを積極的に行い、経営を強化

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もう一つの特徴として挙げられるのは、M&Aを推進してきた点です。業界内でも比較的珍しい存在だと思います。成長戦略として新しい業態へ参入することは容易ではありませんが、M&Aを通じて各社のノウハウを集約し、発展させていくことができます。

これまでM&Aでグループに加入した会社に対しては、母体である髙松建設のやり方を一方的に押し付けるのではなく、各社の独立性を尊重してきました。しかし、事業環境の変化に対応するため、 各社の垣根を超えたグループ全体のシナジー創出と、持続的な成長を目指し、グループ内での人財交流を積極的に推進する方針へ転換し、その取り組みを加速しています。

鈴木秀法様

グループ人財統括本部 人財戦略部長 鈴木秀法 様。株式会社髙松コンストラクショングループの人財戦略部長として、自社のみならず、グループ全体の人事制度、人財育成、採用等にも携わる。

― シナジー強化を実現するために、どのような人事戦略の施策に取り組まれているのでしょうか

グループ全体を対象とした人事戦略はまだ始まったばかりで、現在は 教育・研修の共通化を進めています。新任管理職研修や新入社員研修、いくつかのビジネススキル研修はすでに各社共通の内容として実施をしていますが、それ以外の階層別教育・研修は体系図のようなものを設計し、共通化を進めていく予定です。人事制度については、事業内容や給与水準がグループ19社でそれぞれ異なるため、無理に統一するのではなく、人事のフレームワークを共通化する方向で考えています。

角野草太郎様

グループ人財統括本部 人財戦略部 角野草太郎 様。自社の人事業務のほか、グループ全体の人財育成やグループ各社の採用支援を担当。

グループシナジー強化のため、グループ統一の人財データベースが必要に

― タレントマネジメントシステムを導入することになった経緯をお聞かせください

グループ全体のシナジーを高めるには、会社間の人財交流の活発化が重要です。そのため、経営層や人事部門は、 各社の人財情報の把握を必要としていました。

しかし、各社が異なる人事基幹システムを使用していたり、システムが未導入の場合もあったりして、人財情報を取得するには各社の人事部門を経由しなければならず、収集にかなり時間を要していました。また、個人情報が多く含まれるデータベースへのアクセスは人事部門内でも一部の担当者に限定されていたため、担当者にも大きな業務負荷がかかっていましたし、 様々な形式で提出されるデータを集計し経営層向けの資料をまとめるという作業にも、多くの工数がかかっていました。

また、人事基幹システムは人事情報を保管するためのシステムにとどまっており、データ分析や人財の異動・配置の検討には適していませんでした。

そこで、 共通の人事情報データベースの基盤を整備し、経営層が直接人財情報にアクセスできる環境を整備するために、タレントマネジメントシステムの導入を決定しました。

新しいシステム 人材情報の可視化

豊富な機能、コスト、充実したサポート、対応力でタレントパレットを選定

― タレントマネジメントシステムとしてタレントパレットを選定した背景と理由をお聞かせください

導入にあたり、タレントパレットを含む5社ほどのシステムを比較検討しました。選考の際には、 機能の充実度やコスト、サポート体制に加えて、セキュリティの堅牢性を重視しました。

その結果、タレントパレットは 機能の豊富さやコストの優位性、充実したサポート体制が評価されました。また、当社の要望に対する柔軟な対応も期待できると感じため、最終的にタレントパレットの導入を決定しました。

― 現在、タレントパレットはどのように活用されていますか

髙松コンストラクショングループでは、グループ各社に先駆け、2024年度からタレントパレットを 目標管理に活用しています。従来のExcelによる運用とほぼ同様の操作感で利用できており、違和感なく導入できました。
一部のグループ会社でも、タレントパレットによる 目標管理に関心が寄せられ、問い合わせも届いています。

人事評価・目標管理
田畑美優様

グループ人財統括本部 人財戦略部 田畑美優 様。人財戦略部としてタレントマネジメントシステムの設定・運用、eラーニングシステムの管理を担当。

― タレントパレット選定のポイントとして充実したサポートを挙げられていましたが、実際のサポートについてはいかがでしょうか

グループ会社全体をワンプラットフォームで管理するという特殊な使い方を想定していたため、サポート体制はコスト以上に重視していました。タレントパレットは、他のシステムと比較して サポート窓口が圧倒的に多く非常に安心感がありました。
予約不要でタレントパレットに関する疑問を相談できるTPラウンジやチャット、FAQなど、複数のチャネルが提供されている点は良いと感じています。さらに、上記チャネルでは解決法が判明しない場合や、まとまった時間が必要な場合などに、コンシェルジュの方に時間をとっていただけるのが非常にありがたいです。実際には、チャットやラウンジを頻繁に利用しており、FAQは、グループ各社から機能に関する質問を受けた際に参考にして回答しています。いずれのサポートチャネルも使いやすく、サポート面では非常に助かっています。

タレントパレットサポート体制

ユーザ-の課題に応じた、サポートデスク、個別相談会、FAQ、ユーザー会など多種多様なサポートメニューを提供

AIを活用した機能強化に期待

― 現在、タレントパレットではAI機能の強化が進められていますが、AIを活用した機能としてどのような機能に期待されますか

生成AIを活用して効率化したい人事業務は様々ありますが、特に期待しているのは、人財発掘の機能です。 特定のポジションに必要な人財要件を、AIと対話しながら明確にし、最終的にAIが最適な候補者を推薦してくれる仕組みがあると助かります。これにより、 これまで埋もれていた人財の発掘にもつながると思います。

もう一つ期待するのは、定期異動の際の人員配置を支援してくれる機能です。定期異動では、ある人を異動させると、そのポジションに代わりの人財が必要となり、さらに別部署から人を移す、というように 異動が連鎖します。複雑な調整が必要となるため、 AIが各部署やポジションの要件に基づき最適な候補者を自動で提示してくれるようになれば、大幅な業務効率化が期待できると考えています。
さらに、これらの操作が音声でできると、より便利になると感じています。

生成AIと会話形式で人財を発掘

グループ約5,000名への導入・採用促進を目指し、環境・データの整備を推進

― 今後の展開予定をお聞かせください

2024年度は導入初年度として、まずは当社の目標管理に限定して運用してきました。
2025年夏からは、グループ会社への展開を開始します。第一段階として役員や人事担当者が、評価やセンシティブな情報を除いた全社員の基本情報を閲覧できる環境を構築しており、グループ全体での戦略的な人財活用を実現したいと考えています。

採用管理システムに関してはプラスアルファ・コンサルティング社に構築代行をお願いし、グループ各社で2027年卒の新卒採用から順次活用していく予定です。

人事DXからタレントマネジメントを1つにしたオールインワンシステム

グループ全体への展開にあたっては、さまざまな人事データを入力し、活用していきたいです。

そのためには、従来の人事基幹システムとの違いや、タレントパレット導入による具体的なメリットを全社員に理解してもらうことが重要であると考えているので、プラスアルファ・コンサルティング社にもご協力いただきながら、施策を進めていければと思います。