有名企業が定める行動指針|例文を参考に自社の理想を実現しよう!


有名企業が定める行動指針|例文を参考に自社の理想を実現しよう!

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

行動指針は企業理念の実現や目的達成に不可欠ですが、どのように作成すればよいかわからない方もいるでしょう。

この記事では、行動指針を定めるメリットとともに、有名企業が定めている行動指針を例文として紹介します。従業員に浸透しやすい効果的な行動指針を定めたいとお考えなら、ぜひ有名企業の行動指針を参考にしてください。

行動指針とは

まずは、行動指針とは何かについて解説します。行動指針とは、企業理念や信念を体現するため、あるいは価値観を共有するために定められている、行動の基準となるものです。

行動指針があれば、企業で働く従業員はどのように判断し、行動すればよいかについて迷ったり、不安を感じたりしにくいでしょう。

行動指針によく似た言葉に、行動理念・クレドがあります。これらとの違いについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
「行動指針」については、こちらの記事をご確認ください。

行動指針には、従業員のモチベーションアップや利益につながる画一的な判断の浸透、企業の存在意義を高める文化の醸成など、さまざまなメリットがあります。

一方で、現場に合わない行動指針を制定してしまうと、従業員がストレスを感じるおそれがあり、経営のマイナス要素になりかねません。行動指針は経営目線での理想だけでなく、現場の声にも耳を傾け、目的を達成できる内容であるか精査したうえで制定する必要があります。

人事管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

時代は人材情報「管理」から人材情報「活用」へ!
タレントマネジメントシステム『タレントパレット』で、さまざまな人事課題と向き合えます。

・あらゆる人事情報を一元集約
・人材の見える化で埋もれた人材を発掘
・AIシミュレーションで最適配置を実現
・簡単操作で高度な人事分析が可能

タレントパレットの資料を見てみたい

有名企業の行動指針例文



どのような行動指針を作るべきかを判断するために、有名企業が定めている行動指針を見てみましょう。

Google

インターネット関連サービス大手のGoogleでは、以下の「Googleが掲げる10の事実」を定めています。

1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能する。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。

引用:Google が掲げる 10 の事実|Google

Googleは検索機能を始め、インターネット関連サービスを幅広く展開しており、多くの人が日常的に利用しています。

Googleが定めている行動指針も、常に満足のいくサービスを提供するための内容になっています。ウェブサービスを利用してビジネスを展開する多くの会社にも、参考になるでしょう。

ローソン

コンビニ大手のローソンでは、「ローソンWAY」として以下の行動指針を定めています。

1.マチ一番の笑顔あふれるお店をつくろう。
2.アイデアを声に出して、行動しよう。
3.チャレンジを、楽しもう。
4.仲間を想い、ひとつになろう。
5.誠実でいよう。

引用:企業情報|ローソン

コンビニエンスストアは多岐にわたる商品を扱い、毎日たくさんの顧客が訪れます。顧客が店に滞在するのは短時間ですが、その間に受ける印象は再来店するか否かの判断材料になるでしょう。

回転率の高い小売業やサービスを展開している企業にとって、大いに参考になる内容です。

東京ディズニーランド

東京ディズニーリゾートを運営するOLC GROUPは、パーク運営の行動規範「The Five Keys~5つの鍵~」を以下のように定めています。

・Safety(安全)
・Courtesy(礼儀正しさ)
・Inclusion(インクルージョン)
・Show(ショー)
・Efficiency(効率)

引用:パーク運営の基本理念|OLC GROUP

東京ディズニーリゾート(パーク)で働くスタッフは、何よりもまずSafety(安全)を優先します。

施設を訪れる人が安心して楽しむためには、安全に対する十分な配慮が不可欠です。効率が最後に置かれているのも、「Safety(安全)やCourtesy(礼儀正しさ)なくして、本当の効率を高めることはできない」という理念に即しています。

トヨタ自動車

トヨタ自動車では、トヨタがどのように仕事に取り組むかが「トヨタウェイ2020」として以下のように示されています。

・誰かのために
・誠実に行動する
・好奇心で動く
・ものをよく観る
・技能を磨く
・改善を続ける
・余力を創り出す
・競争を楽しむ
・仲間を信じる
・「ありがとう」を声に出す

引用:トヨタウェイ2020/トヨタ行動指針|トヨタ

トヨタウェイ2020では、「トヨタは」から続く短い言葉でトヨタが大切にしていることが述べられています。従業員でもわかりやすく、顧客にも伝わりやすいのが特徴です。具体的な行動指針は、トヨタウェイとは別にまとめられています。大切にしたいことをわかりやすく伝えるため、段階的な表現で分けた行動指針も、アイデアとして参考になるでしょう。

サッポロビール株式会社

飲料メーカー大手のサッポロビールでは、ユニークかつシンプルな行動規範が設定されています。

・カイタクしよう、心を動かすアイデアを
・カイタクしよう、お酒の次の未来を
・カイタクしよう、深く愛されるブランドを
・カイタクしよう、社会との共鳴を

引用:企業理念体型・ビジョン|株式会社サッポロビール

「カイタクしよう」という言葉から始まる4つの目指すべき理念が並べられており、一般の人でも覚えやすくまとめられています。

お酒を楽しむ人にとってサッポロビールがどのような存在であるべきかを、シンプルな言葉で定義した行動指針(規範)です。従業員一人ひとりにしっかり考えて行動してもらいたい場合に、参考になるでしょう。

三菱商事

三菱商事の「企業行動指針」では、6つのテーマごとに大切にすべきものが明確に書かれています。

1.企業活動の目的
我が社は、事業を通じ、企業価値の向上を図るとともに、有用なサービス・商品を安全性にも配慮して創出・提供し、物心共に豊かな社会の実現に努める。

2.公明正大な企業活動
我が社は、企業活動の展開に当たり、諸法規、国際的な取決め及び社内規程を遵守するとともに、社会規範に沿った責任ある行動をとる。

3.人権・社員の尊重
我が社は、人権を尊重し、差別を行わない。また、人材育成を通じて企業活力の維持・向上を図るとともに、社員の人格・個性を尊重する。

4.情報の管理・公開
我が社は、企業情報を適切に管理するとともに、ステークホルダーを含め社会一般からの正しい理解を得、透明性の保持を図るため、情報を適時・適切に公開する。

5.地球環境への配慮
我が社は、地球環境に配慮しない企業は存続しえないとの認識に立ち、企業活動のあらゆる面において地球環境の保全に努め、持続可能な発展を目指す。

6.社会貢献活動
我が社は、社会の一員として、より良い社会の実現に向けて積極的に社会貢献活動を行う。また、社員による自発的な社会貢献活動を支援する。

引用:企業行動指針|三菱商事

幅広いビジネスを手がけていたり、多くの団体と関係を持ったりする場合は、「今なにを大切にすべきか」を明確にする必要があるでしょう。

自社のメリットだけを優先せず、ステークホルダーとの良好な関係構築も従業員に意識してもらうためには、テーマごとに行動指針を定めておくとよいかもしれません。

行動指針の作り方


ここからは、行動指針を作成する際のステップを簡単に紹介します。行動指針の詳しい作り方については以下の下記の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
「行動指針の作り方」については、こちらの記事をご確認ください。

3つの作成タイプ

行動指針を作成する際は、一般的に以下の3つの方法のいずれかを用います。

・「トップダウン型」……経営層がメインとなって方針や指針を作成し、現場の従業員に告知・周知する
・「プロジェクト型」……経営層と従業員がチームを組んで、双方の意見をまとめながら作成する
・「ワークショップ型」……経営層・従業員全員で意見を出し合ってまとめ、作成する

トップダウン型は、従業員数の多い大企業で用いられ、ワークショップ型は従業員の少ない中小企業で用いられるケースが多いです。

トップダウン型では、現場の声に耳を傾けながら、実行可能な行動指針を作成することがポイントです。プロジェクト型やワークショップ型は、異なる立場の意見をうまくまとめる必要があるでしょう。

行動指針作成のステップ

行動指針の作成では、以下のステップが基本になります。

STEP.1:実現したい目標・理想を明確にする
STEP.2:必要な行動を書き出す
STEP.3:理想や目的の実現を妨げる行動を書き出す
STEP.4:内容を精査し、シンプルな言葉にまとめる
STEP.5:社内への告知・周知と社外への発信

まずは、行動指針の制定によって何を実現したいかを明確にしましょう。次に、それらを実現するために必要な行動と、実現を妨げる行動を書き出します。どちらにも、行動指針に含めるべき内容があるはずです。

行動指針の内容が出揃ったら、その内容で本当に目的や理想が実現するかどうかを精査し、従業員が理解しやすいシンプルな表現へと整えていきます。その後、社内・社外へ発信し、周知を促しましょう。

加えて説明会を開いたり、評価・表彰制度に行動指針の内容を組み込んだりすると、従業員への浸透を促すことができます。

まとめ

行動指針を作成する際は、ぜひ有名企業の行動指針を参考にしてください。特に、業種が同じ企業の行動指針は参考になるでしょう。企業理念の実現や目的達成のためには、従業員に浸透しやすい行動指針を定めることが大切です。

タレントパレットには、TPOD(組織診断)や人材データ分析によって、自社に今必要なものを判断できる機能が豊富にあります。より効果的な行動指針を策定したい経営者の方は、タレントパレットへお気軽にご相談ください。

タレントパレットのHPはこちら