マネジメントスキルに役に立つ資格とは?資格取得における注意点も解説。


マネジメントスキルに役に立つ資格とは?資格取得における注意点も解説。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

マネジメントスキルを高めるためには、研修に参加する、資格を取得するといった手段も有効です。しかし、種類が非常に多く、どれを取得すればいいのか悩んでしまうケースもあるでしょう。

取得する資格に正解はありません。しかし、マネジメントスキルに役立つ資格を取得すれば、マネジメントスキルを高めることができます。では、企業として資格取得を推進する場合、具体的にどのような資格が視野に入るのでしょうか。

本記事では、マネジメントスキル向上に役立つ資格と資格取得における注意点を解説します。

「マネジメントスキル」については、こちらの記事をご確認ください。

マネジメントスキルに役に立つ資格



マネジメントスキル向上に役立つ資格がいくつも存在しています。代表的なものは次のとおりとなっています。

  • MBA
  • 中小企業診断士
  • 社会保険労務士
  • キャリアコンサルタント
  • ビジネス会計検定
  • ビジネスマネージャー検定
  • プロジェクトマネージャー試験
  • 簿記試験
  • メンタルヘルス・マネジメント検定


資格ごとに身につくスキルが異なるため、どのスキルが部署やマネジメントを行う立場に必要なのか明確にしましょう。

MBA

MBAとは、人材マネジメントやマーケティング、ファイナンスに至るまでの非常に幅広い経営の知識を取得できる学位のことです。資格ではなく、正しくは経営学修士(大学院卒業)のことを意味しますただし、MBAを持っていれば、信用性の高さから優遇されることも多いマネジメントスキルの1つとしてカウントしてよいでしょう。内容としては、組織や経営戦略など、幅広い経営に関する知識を身につけられる点が特徴です。学位であるため、大学院に通って教育課程を修了する必要があります。現在はオンラインでも学べる機会が増えましたが、それ相応の時間と費用がかかる点に注意が必要です。

中小企業診断士

中小企業診断士とは、中小企業が持つ経営課題を解決するための診断や助言を行う専門家です。中小企業支援法によって成立した国家資格であり、企業の成長戦略の策定や実行のためのアドバイスを行います。

MBAと同じく信頼性が高く、取得していればあらゆるシーンで役に立つといえるでしょう。場合によっては、企業と行政や金融機関を結ぶパイプ役になるケースもあり、企業を育てるために非常に重要な資格です。

社会保険労務士

社会保険労務士は、企業が行政機関に提出する労働・社会保険関係の書類作成や申請代行、労働関係紛争の解決手続きなどを行える国家資格です。雇用契約や労働環境などの法律全般を学ぶため、マネジメントを行う人材にも役に立つでしょう。

一方で、試験の合格率が5%前後と難易度が高く、勉強時間も多く必要となります。仮に取得を推進する場合は、企業としても目安のスケジュールを示すなどの工夫も検討しましょう。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントとは、職業選択や能力開発に関する相談および助言を行う国家資格です。「キャリコン」とも呼ばれており、働き方の多様化に伴って注目を集めている資格の一つでもあります。

キャリアコンサルタントには、次のような能力が求められる点も知っておきましょう。

・実践的なカウンセリング能力や人事に関する知識が求められるのが特徴。
・厚生労働省が推奨しているセルフ・キャリアドックに関する知識も求められるため、資格を取得して損はないと言える。

ビジネス会計検定

ビジネス会計検定は、企業が発表する財務諸表を読み解く会計リテラシーの向上を目的として実施している民間資格です。よく比較される簿記検定との違いは、次のようになります。

・簿記検定が正確な財務諸表を作成できるかの能力が問われる。
・ビジネス会計検定は正確に読み解いて分析する能力が求められる。

試験は1級~3級のレベルに分かれており、管理職やマネジメント担当者に受験させる場合は、2級以上を推奨しましょう。

ビジネスマネージャー検定

ビジネスマネージャー検定は、管理職として最低限知っておくべき経営学とマネジメントの基礎知識を身につける目的で実施される民間資格です。受験資格がなく、誰でも簡単に出願できます。

内容はマネージャーが身につけるべき基礎知識であり、マネジメントに対する内容です。試験は年2回試験が実施され、70%以上の得点率を満たせば合格できるため、是非受験を検討してみてもいいでしょう。

プロジェクトマネージャー試験

プロジェクトマネージャー試験は、IT系に特化した国家資格の1つです。現場での業務で必要となる基本的な知識と技術について、実践レベルに到達しているかを判断します。ビジネスの基礎となる目標設定力や計画力、実行力を学習するため、現場経験のある管理職に適した資格だといえるでしょう。

簿記検定

簿記検定とは、会計に必要な簿記に関する技術を習得できる資格です。大学生から取得に向けて前向きな人もいます。マネジメントを行う人材にも必要なスキルの1つといえます。

マネージャーには、効率的に業務を遂行する必要があるため、利益向上やコスト削減を実現する力が求められるでしょう。とくに、経営管理に求められる知識の目安としては、2級の取得を目指すようにしましょう。

メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は、産業精神保健に関する民間資格です。取得には、メンタルヘルスの基礎知識や対処法についての知識が必要となります。昨今、企業に求められている従業員のメンタルヘルスに関する取り組みの一環として、取得を推奨している企業も増加傾向にある点は知っておきましょう。

コースは3つに分かれています。経営幹部や人事労務管理に関わる人材に推奨されるマスターコース、管理職に求められるラインケアコース、一般の従業員に求められるセルフケアコースです。企業として、マネジメントに携わる教育を行う場合は、ラインケアコース以上のコースを受講して資格取得を目指しましょう。

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資格取得における注意点



ここからは、マネジメントスキルを高める手段として、資格取得を推奨する際の注意点についてみていきましょう。とくに、資格取得後の活用方法は、取得前に企業として検討しておく必要があります。

資格取得の目的を明確にする

企業として、「なぜ資格を取得するのかを明確にし、日々の業務にどのように資格を活かすのか」という考え方が必要です。

資格は多く持っていればいいというわけではありません。マネジメントで必要な知識が何なのかをよく検討した上で、その知識を取得できる資格を目指すことが重要になるでしょう。

取得する資格は現状を把握し、今の自分に足りていないスキルに応じたものを選定することが大切です。目的に応じた資格を選定しなければ、マネジメントの目標が資格取得になりかねません。例えば、数字に弱い場合、ビジネス会計検定や簿記検定など会計や数字の知識を得られる資格取得を目指しましょう。

資格を取得できる環境を整備する

資格を取得するためには、まとまった勉強時間が必要です。資格取得を検討している従業員は日頃の業務と合わせて資格取得に向けて勉強することになります。そのため、マネジメントスキルの獲得を目指す場合は、経営層や管理職などが仕組み作りを行ったうえで、相談や業務量の調整を図ることも必要です。

管理側として意識したい点は、資格取得に勉強を始める前と同じ業務量を抱えている場合、負荷が大きくなって精神的にも身体的にも悪影響が出てくる可能性がある点です。そのため、現状を把握し、資格取得に向けた環境づくりを職場一体となって作らなければなりません。

人をマネジメントすることを忘れない

資格を取得した場合、ある程度のマネジメントの知識や技術を持っているといえるでしょう。しかし、身につけた知識や技術は人の心理の把握やコミュニケーションをふまえたうえで、実施しなければ成功する確率が下がってしまいます。

そのため、備わっている知識を活かせるとしても、人をマネジメントするという意識を持つことが大切です。。資格取得の中で得た知識や技術を土台として、部下の持つスキルや強みを引き出してモチベーションを高めることがマネジメントに求められるものだといえます。

まとめ

マネジメントスキル向上に役立つ資格は、本記事で紹介した以外にも多くのものがあります。企業として、資格取得を推奨する場合には、目的を定めたうえでどのように活用して欲しいのかまで定めることが大切です。

マネジメントを行うとしても、資格を取得する目的が明確になっていなければ、取得しても人材の強みを活かしきれなくなってしまいます。そのため、企業としてもどの人材にどの資格を受験させるのか、慎重に検討する必要があるでしょう。

そして、人材の適性を判断するために役に立つものとして、タレントマネジメントシステムのタレントパレットがあります。人材のデータが集約されているため、どの人物にマネジメントの適性があるのかといった点を簡単に判断できます。資格取得を推奨できる人材探しに役立つでしょう。

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