メンタルヘルスとは?原因や対策とあわせてかかりやすい精神疾患を解説


メンタルヘルスとは?原因や対策とあわせてかかりやすい精神疾患を解説

メンタルヘルスが乱れると、うつ病や不安障害などの精神疾患にかかりやすくなります。本記事では、メンタルヘルスを左右する要因やサインと、代表的な精神疾患の種類や特徴を解説します。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

メンタルヘルスとは、精神面における健康を意味します。メンタルヘルスが乱れると、うつ病や不安障害などの精神疾患にかかりやすくなります。

そこで記事では、メンタルヘルスを左右する要因やサイン、代表的な精神疾患の種類や特徴を解説します。本記事を読んで、メンタルヘルスの重要性と管理方法を理解しましょう。

メンタルヘルス(心の健康)とは?

メンタルヘルスとは心の健康を指し、自己実現やストレス対処、集中力や人間関係などの能力に影響します。これは遺伝だけではなく、環境や経験、思考パターンなどにより左右され、常に変化し得るものです。

メンタルヘルスを保つためには、自己理解やリラックス、信頼関係の維持などが必要です。心の健康は個人だけでなく社会全体に影響を及ぼし、精神障害リスクや生活質の低下等につながります。そのため、心の健康についての知識とケアが重要です。

会社で従業員が心の健康を保って働くために、人事部は従業員のメンタルヘルスを守る対策を行わなければなりません。

気をつけたほうが良いストレスのサイン 

ストレスは、行動や体調や心に様々なサインを出します。食事や睡眠のリズムが乱れたり、頭痛や胃痛などの痛みが出たり、不安やイライラなどの感情が強くなったりするおそれがあります。

これらはストレスが心や体に悪影響を与えていることを知らせてくれています。自分のストレスサインに気づいて早めに対処すれば、心身の健康を維持できるでしょう。

行動に現れるサイン 

ストレスが溜まると、人の行動に変化が現れます。食事や睡眠のパターンが崩れたり、アルコールやタバコの量が増えたり、一貫した無気力感やだるさ、集中力や判断力の低下、さらには他人とのコミュニケーションを避けたいと感じるようになるなどが、その典型的な例です。

これらはすべて、ストレスが心身に悪い影響を与えているのを示すサインです。自身の行動パターンに異変を感じたら、ストレスのチェックを行いましょう。

体調に現れるサイン 

ストレスが蓄積すると、体調不良も同時に現れます。頭痛や肩こりなどの痛み、消化器系に関連する胃痛や便秘・下痢、心臓の動悸や高血圧といった循環器系の問題、アレルギー性の皮膚炎や喘息などの免疫系の障害、さらにはめまいや耳鳴りといった平衡感覚の問題が生じるおそれがあります。

これらの症状は、ストレスが自律神経やホルモンバランスに影響を与えている証拠です。もしも体調に異変を感じたら、早めに医師や専門家に相談しましょう。

心に現れるサイン 

ストレスが増えると、心の健康にも悪影響を及ぼします。不安や緊張感が強まったり、怒りやイライラ感が増したり、気分が憂鬱になったりするおそれがあります。また、自信や自己肯定感が低下して孤独感や無力感を感じるおそれもあるのです。

これらの変化は全て、ストレスが脳の働きや神経伝達物質に影響を与えている証拠です。心の問題を抱えていると感じたら、心療内科や精神科への相談を考えてみてください。

メンタルヘルスが乱れる要因 


メンタルヘルスは心の健康状態であり、自分の能力を発揮しストレスに対処できる状態です。メンタルヘルスが乱れる原因は、職場でのハラスメントや生活上の要因などがあります。

メンタルヘルスが乱れると不眠や疲労感などの症状が現れ、うつ病などの精神疾患にかかるリスクが高まります。メンタルヘルスを保つためにはストレスに適切に対処するのが大切です。

職場でのハラスメント  

職場でのハラスメントは、上司や同僚などから不当な扱いや嫌がらせを受けるなどです。ハラスメントには、パワーハラスメント(暴力や暴言など)、セクシャルハラスメント(性的な言動や行為)、マタニティハラスメント(妊娠や出産に関する差別や嫌がらせ)などがあります。

職場でのハラスメントは、被害者の自尊心や自信を傷つけたり仕事への意欲や能力を低下させたりするのです。また、ストレスや不安を引き起こして心身の健康に悪影響を及ぼします。

職場でのハラスメントは法律で禁止されており、被害者は権利を主張できます。しかし、実際にはハラスメントを訴えることが難しい場合もあります。

例えば、ハラスメントを受けていることに気づかない、証拠がない、上司や同僚に相談できない、会社に相談しても対応してもらえないなどです。そのため、被害者は一人で悩んだり、我慢したりすることになります。

職場でのハラスメントに遭った場合は、自分の感情や体調を整えたり、信頼できる人や専門家に相談したりしましょう。また、ハラスメントを証拠として残すことも重要です。

メールやメモなどでハラスメントの内容や日時を記録したり、目撃者や同僚に協力してもらったりしましょう。そして、会社の規定や相談窓口を確認し、適切な手続きを踏んでください。

職場でのハラスメントは誰にでも起こりうる問題です。自分だけで抱え込まず、早めに対処することが大切です。

また他人がハラスメントに遭っているときは見て見ぬふりをせず、声をかけたりサポートしたりしましょう。職場でのハラスメントを防ぐためには、互いに尊重し合うコミュニケーションが必要です。

生活上の要因 

生活上の要因は、日常生活における様々な出来事や環境の変化などです。たとえば、家庭や人間関係のトラブル、金銭問題、住環境や生活リズムの変化などが挙げられます。

これらの要因はストレスを引き起こし、自律神経のバランスを乱すことがあるのです。自律神経は体内の機能を調節する神経で、交感神経と副交感神経から成ります。交感神経は活動時に優位になり、副交感神経は休息時に優位になります。

しかし、ストレスが長期間続くと交感神経が過剰に働きすぎてしまい、副交感神経が十分に働かなくなるのです。その結果、心拍数や血圧が上昇したり消化器官や免疫系の働きが低下したりします。生活上の要因によるストレスを減らすためには、自分に合ったリラックス法を見つけたり、生活リズムを整えたりするのが有効です。

メンタルヘルスが要因となる精神疾患 

メンタルヘルスが不調になると、うつ病や適応障害、睡眠障害などの精神疾患を引き起こすおそれがあります。精神疾患は、脳の働きや気分が変化する病気で、原因となるのはストレスや環境の変化などが多い特徴を持ち、誰にでも起こりうる問題のため早めに治療を受けることが大切です。そこで、メンタルヘルスが要因となる代表的な精神疾患について、わかりやすく解説します。

睡眠障害 

睡眠障害とは寝つきが悪かったり夜中に何度も目が覚めたり、昼間に眠くなったりするような症状です。睡眠障害は、ストレスや不安、生活習慣の乱れなどが原因で起こります。

睡眠障害になると、身体に様々な悪影響を及ぼします。たとえば、免疫力が低下したり、集中力や記憶力が低下したり、イライラしたりなどです。睡眠障害を改善するためには、寝る時間や起きる時間を決めて守る、寝る前にカフェインやアルコールを摂らないなどの対策が有効です。

依存症 

依存症とはアルコールや薬物、ギャンブルなどに過度に依存してしまい、自分の意思では止められなくなる状態です。依存症の原因は、ストレスや不安、孤独感などが挙げられます。依存症は、心身に障害を引き起こしたり家庭や仕事に問題を起こしたりします。

たとえば、健康を損ねたり借金をしたり、暴力をふるったりなどです。依存症を克服するためには、依存対象から離れる、代わりの趣味や活動を見つけるなどの対策が有効です。

適応障害 

適応障害とは、人生の変化や出来事に対応できずに心のバランスを崩す状態です。適応障害の原因は、引っ越しや転職、離婚や死別などが挙げられます。

適応障害は、気分が落ち込んだり不安や恐怖を感じるような症状です。適応障害は一時的なものなので、問題の原因が解決されれば回復する可能性が高いでしょう。しかし、適応障害を乗り越えるためには、小さな目標を立てて達成する、リラックスできる方法を見つけるなどの対策が有効です。

メンタルヘルス管理だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

メンタルヘルスが不調になると、様々な精神疾患にかかるおそれが高まります。従業員のメンタルヘルスを守るために、企業全体で管理を行うのが大切です。

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従業員のメンタルヘルスに乱れを感じたら


メンタルヘルス対策には、3つの段階と4つのケアがあります。それぞれ詳しく解説します。

産業保健スタッフに相談する

産業保健スタッフとは、産業医や保健師などの専門家です。産業保健スタッフは、従業員のメンタルヘルスに関する相談や支援を行います。産業保健スタッフに相談すれば、自分では気づかなかったストレスや問題に対処できたり、医療的な観点から適切な対応を受けられたりします。


また産業保健スタッフは秘密厳守で相談に応じるので、安心して話せるのです。自分の心の状態に不安や悩みがある場合は、産業保健スタッフに気軽に相談してみましょう。

無理に励まさず傾聴する

傾聴とは、相手の話をじっくり聞いて理解しようとする姿勢や技術です。傾聴は、メンタルヘルス不調者に対して効果的なコミュニケーション方法です。傾聴を行うと、相手が自分の気持ちや考えを整理できる、相手が自分自身で解決策を見つけられるなどのメリットがあります。

一方で、無理に励ましたりアドバイスしたりするのは避けましょう。相手にプレッシャーや負担を与えたり、反発や不信感を生んだりする可能性があります。

また、「大丈夫だよ」「頑張ろう」といった言葉も適切ではありません。それは相手が大丈夫ではないことや頑張れないことを否定しているように感じられるからです。メンタルヘルス不調者に対しては、「大変だね」「辛いね」といった言葉で受け止めてあげるのが大切です。

復職後の配慮を考えておく

メンタルヘルス不調者が休職から復職する際は、周囲からの適切な配慮が必要です。復職後も無理せず働けるようにサポートしてあげましょう。

具体的なサポートとしては、休職中から復帰前まで定期的に連絡を取る、仕事量や責任範囲を段階的に増やすなどがあります。これらの配慮は、「復職支援プログラム」という形で企業内で整備されている場合があります。「復職支援プログラム」とは、休職者や上司、同僚や産業医、保健師などが連携して休職者を支援する仕組みです。

メンタルヘルスが乱れる前のセルフケア

メンタルヘルスは心の健康状態です。メンタルヘルスが乱れる前にセルフケアをすると、心の病気を予防したり回復したりする効果があります。

セルフケアには様々な方法がありますが、ここでは気分転換の方法を見つけること、質の良い睡眠を十分にとること、信頼のおける相手に相談することを紹介します。これらは日常生活で簡単にできるセルフケアです。自分に合った方法で心のケアをしてみましょう。

気分転換の方法を見つける

気分転換は、心や体に溜まったストレスや疲れをリフレッシュすることです。気分転換をすると、心に余裕ができたりポジティブな気持ちになったりします。

おすすめの気分転換の方法は、趣味や好きなことをする、おいしいものを食べるなどがあります。気分転換をする際は、自分に合った方法を選びましょう。また、無理にやらずに自分のペースで楽しめるようにしましょう。

質の良い睡眠を十分にとる

睡眠とは、心や体を休めるために必要な時間です。睡眠中には、脳や神経系が回復したり免疫力が高まったりします。睡眠不足になると、集中力や判断力が低下したり抵抗力が弱くなって風邪や感染症にかかりやすくなったりします。

質の良い睡眠を十分にとると、これらの影響を防げます。質の良い睡眠を取る方法は、一日に6~8時間程度睡眠時間を確保する、就寝前にスマホやパソコンなど青色光を発するものを見ないなどがおすすめです。

信頼のおける相手に相談する

自分の心配事や悩み事を信頼できる人に話して聞いてもらいましょう。信頼のおける相手に相談すると、自分の気持ちや考えを整理できたり孤立感や無力感から解放されたりします。

人間は社会的な動物なので、孤独感を感じるとストレスが無意識に溜まっていきます。人に会いたくないと思っても、信頼できる家族や友人にあって愚痴や不安を聞いてもらいましょう。

企業としてのメンタルヘルス対策

企業としてのメンタルヘルス対策は従業員の心の健康を保ち、生産性や組織力を向上させるために重要な取り組みです。メンタルヘルス対策は、一次予防、二次予防、三次予防の3つの段階があります。

それぞれに必要なケアや方法として、経営理念に取り組みを記載する、メンタルヘルスチェックの評価指標を設定する、衛生委員会を設立する、産業保健総合支援センターを利用するなどがあります。

経営理念に取り組みを記載する

メンタルヘルス対策を経営の一環として位置づけましょう。経営理念にメンタルヘルス対策を明記すると、従業員や管理者がメンタルヘルス対策への意識や関心を高められる、メンタルヘルス対策に必要な予算や人員を確保しやすくなる、メンタルヘルス対策に関する目標や評価指標を設定しやすくなるなどのメリットがあります。

経営理念に取り組みを記載する際は、従業員の健康と幸せを重視する姿勢を示したりメンタルヘルス対策の目的や方針を具体的に述べたりすると、理念として成り立ちます。

メンタルヘルスチェックの評価指標を設定する

ストレスチェック制度などで得られたデータから、メンタルヘルス対策の効果や課題を測る基準を決めましょう。メンタルヘルスチェックの評価指標を設定すると、メンタルヘルス対策に関するPDCAサイクルが回せる、職場環境や仕事内容などの改善点が明らかになるなどのメリットがあります。

評価指標を設定する際には、ストレスチェックテストで使用する質問項目や回答方法を適切に選び、対策を練りやすいようにしましょう。

衛生委員会を設立する

衛生委員会の設立は、労働安全衛生法で義務付けられている制度で、労使双方が協力して労働者の安全衛生(メンタルヘルスも含む)に関する事項を協議する会議です。衛生委員会では、労働者の健康診断(ストレスチェックも含む)に関する事項や労働者から産業医等へ相談された事項(個人情報は除く)、安全衛生管理体制(メンタルヘルス管理体制も含む)に関する事項などが協議されます。

衛生委員会を設立すると、安全衛生(メンタルヘルスも含む)に関する問題点や改善点が明らかになります。

産業保健総合支援センターを利用する

産業保健総合支援センターとは、厚生労働省が設置した中小企業のメンタルヘルス対策を支援する機関です。産業保健総合支援センターでは、メンタルヘルス対策に関する相談や情報提供やメンタルヘルス対策に関する研修やセミナーの開催などが行われます。

メンタルヘルスの対策は3つの段階に分ける

メンタルヘルス対策は、心の不調や病気を予防したり治療したりするために重要な活動です。メンタルヘルス対策には、一次予防、二次予防、三次予防の3つの段階がありますので、それぞれ詳しく解説します。

【一次予防】発生前に予防する

一次予防は、心の不調や病気が発生する前に原因となるストレスや負担を減らしたり、心の強さや健康を高めたりするといった対策です。メンタルヘルスの不調が発生すると長引いてしまうおそれがあるので、発生前に原因を改善できるのが一番です。仕事や生活の環境を改善したり趣味や運動などで楽しみを持ったりなど、自分自身でできることも多いので日常的に心がけましょう。

【二次予防】初期段階で見つける

二次予防は、心の不調や病気が発生した場合に早期発見をして適切な対処をすることです。二次予防は、メンタルヘルス対策の中でも早急に行う必要がある段階です。もし心の不調を感じた際には心理的なサポートや相談を受ける、健康診断やストレスチェックを受けるなどの対応を早急に行いましょう。

【三次予防】復職後の支援やサポート体制を整える

三次予防は、心の不調や病気で休職した場合に復職後も再発しないように支援やサポートをすることです。復職後も定期的に面談やフォローアップを行ったり復職前に復職プログラムや面談を行ったりなどをして、復帰した際に再発しない対策を行いましょう。

三次予防はメンタルヘルス対策の中で、長期的なサポートが必要な段階です。対象の従業員をすぐに復帰させようと焦らず、ゆっくりとサポートしましょう。

メンタルヘルスに関連する民間資格 

メンタルヘルスに関連する民間資格をもっていれば、心に不安を抱えている人の支援をしたり相談を受けたりする能力を証明できます。代表的な民間資格をご紹介します。

メンタルヘルスマネジメント検定 

メンタルヘルスマネジメント検定は、働く人の心の健康を守るために必要な知識や技能を測る試験です。自分自身や部下や同僚のメンタルヘルスを管理する方法を学べます。人事や管理職など、職場のリーダーとしてメンタルヘルス対策に責任を持つ人におすすめです。

試験は年2回(5月と11月)に行われます。受験資格はありませんが、試験内容は難易度別に3種類あります。

1種は最も難しく、自社のメンタルヘルスケア計画を立案できるレベルです。2種は中級で、部下の体調への配慮や不調を発見した際に対応できるレベルです。3種は初級で、自己のストレスケアや不調を早期発見できるレベルとなっています。

試験時間は1種が120分、2種が90分、3種が60分です。試験料は1種が10,000円、2種が8,000円、3種が6,000円です。

産業カウンセラー 

産業カウンセラーは、職場で働く人の心理的な悩みや問題に対してカウンセリングや支援を行う専門家です。職場で起こる人間関係やストレスなどの原因や影響を理解し、解決策を提案したり相談者の自己理解や自己成長を促したりします。

特に人事や管理職など、職場のメンタルヘルス対策に関わる人や、カウンセリングの技術を身に付けたい人におすすめです。産業カウンセラーになるには、日本産業カウンセラー協会が主催する産業カウンセラー養成講座(通信教育)を修了し、産業カウンセラー試験(筆記試験)に合格する必要があります。

受験資格はありませんが、講座修了までに約1年かかります。試験は年1回(11月)に行われ、試験時間は90分です。試験料は8,000円です。

ケアストレスカウンセラー 

ケアストレスカウンセラーは、ストレスの原因や影響を理解し、ストレスからくる病気や不調を予防するための知識や技能を持つ専門家です。自分自身だけでなく、家族や友人など周囲の人々のストレスケアもできるようになります。特に、医療・福祉・教育などストレスが多い職種や環境で働く人や、ストレスマネジメントの方法を学びたい人におすすめです。

ケアストレスカウンセラーになるには、日本ケアストレス学会が主催するケアストレスカウンセラー講座(通信教育)を修了し、ケアストレスカウンセラー試験(筆記試験)に合格する必要があります。受験資格はありませんが、講座修了までに約6ヶ月かかります。試験は年2回(5月と11月)に行われ、試験時間は60分です。試験料は5,000円です。

ストレスチェックコンサルタント 

ストレスチェックコンサルタントは、労働安全衛生法で義務付けられた「ストレスチェック制度」に関する知識や技能を持つ専門家です。「ストレスチェック制度」とは、働く人の心身への負担度合いを測定し、その結果から必要な支援を行う制度です。

この制度を適切に実施して効果的な活用方法を提案したり、従業員のメンタルヘルス対策全般を支援したりします。企業内でメンタルヘルス対策担当者として活動したい人や、「ストレスチェック制度」の実施方法や活用方法を学びたい人におすすめです。

ストレスチェックコンサルタントになるには、「一般社団法人日本メディカルコーチング協会」が主催する「ストレスチェックコンサルタント講座」(通信教育)を修了する必要があります。講座の受講料は、税込みで5万円です。

「ストレスチェックコンサルタント認定試験」は年に2回(6月と12月)開催され、試験時間は60分、出題数は50問です。合格基準は、70%以上の正答率です。試験料は、税込みで1万円となっています。

企業の人事労務担当者が資格を取るメリット

企業の人事労務担当者は、様々な業務を行うために専門的な知識やスキルが必要です。資格を取得すると、直接業務に役立ったり、社内評価が上がったり、転職に有利になったりするメリットがあります。しかし、資格は簡単に取れるものではないので、自分に合った資格を選ぶのが大切です。資格を取得すると、以下のようなメリットがあります。

・直接業務に役に立つ 
資格を取得すると、人事や労務の仕事に必要な法律や制度、手続きなどの知識を身につけられます。また、カウンセリングやコンサルティングなどの技能も習得できます。従業員の悩みや問題に対応したり、組織の人材開発や改善を行ったりする際に役立ちます。

・社内評価が上がる 
資格を取得すると、自分の能力や意欲をアピールできます。社内では、専門家として信頼されたり、責任ある仕事を任されたりする可能性が高まります。また、経営層からも評価されやすくなります。

・転職に有利になる 
資格を取得すると、自分のスキルや経験を証明できます。転職市場では、人事や労務の専門性や実績が求められる傾向があります。そのため、資格を持っていると、他の応募者よりも優位に立てるでしょう。

まとめ

メンタルヘルスは、企業の存続に影響します。どれだけ売上が上げられる仕組みづくりができていても、動いてくれる人がいなければ企業として成り立ちません。

そのため、企業全体として従業員のメンタルヘルスを守る仕組みを作るのも大切です。人事労務担当者や現場の責任者がリーダーシップを取り、従業員のメンタルヘルスチェックを実践しましょう。

タレントパレットではメンタルヘルスチェックだけでなくあらゆるシステムのデータを統合して分析できる機能が備わっています。従業員の健康管理やストレスチェックはもちろん、スキルや資格など様々な従業員の情報を一括管理可能です。

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