上司への1on1研修は必要?目的や研修の手法、研修選びのポイントを解説


上司への1on1研修は必要?目的や研修の手法、研修選びのポイントを解説

社員のマネジメント手法として、1on1ミーティングを取り入れる企業が増えています。ただし、効果的な1on1ミーティングの実施には、上司のスキル向上が必要です。そのため、担当となる上司に1on1研修を実施し、スキル向上を目指す取り組みにも注目が集まっています。

この記事では、1on1研修について目的やメリット、取り入れられる研修手法、実施のポイントなどを解説します。ぜひ、参考にしてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

社員のマネジメント手法として、1on1ミーティングを取り入れる企業が増えています。ただし、効果的な1on1ミーティングの実施には、上司のスキル向上が必要です。そのため、担当となる上司に1on1研修を実施し、スキル向上を目指す取り組みにも注目が集まっています。

この記事では、1on1研修について目的やメリット、取り入れられる研修手法、実施のポイントなどを解説します。ぜひ、参考にしてください。

1on1研修で取り上げる「1on1ミーティング」とは

1on1研修は、1on1ミーティングの効果を高めるために実施される、上司やマネジメント層向けの研修です。1on1研修の目的となる1on1ミーティングは、社員のモチベーションやスキル向上のために上司と1対1形式で行う面談のことです。


基本的には、30分~1時間程度の短時間で、週1回または月に数回実施されます。海外では定着しているマネジメント手法で、日本でも大手企業が導入したことをきっかけに、多くの企業が実施するようになりました。


1on1ミーティングにおける企業の課題

1on1ミーティングは、社員の自律性を伸ばしパフォーマンス向上に繋げる意図がありますが、なかなか効果が出ない企業も多くあります。その原因として、上司や部下がそもそもの目的を理解しておらず進捗確認や雑談の場となってしまっていることや、1on1ミーティングの実施が上司・部下の負担になっているなどが挙げられます。


このような課題を解決し、部下の成長の場として効果的な1on1ミーティングにするためには、担当する上司やマネジメントの育成が必要です。


1on1研修を実施する目的

1on1研修は、手間も時間もかかるため、本当に必要なのか迷っている企業も多くあるでしょう。実施するかどうか検討するには、その目的を明確にし、自社に必要なのか見極める必要があります。


以下では、1on1研修を実施する主な目的について解説します。


1on1ミーティングの定着化で効果を高める

1on1ミーティングを担当する上司は、1on1ミーティングの必要性や目的などを理解していたほうが、積極的に取り組みやすくなります。さらに対象となる部下も、部下の主体性を大事にするなど、上司が1on1ミーティングの目的に沿ってスムーズに進めてくれれば、参加しやすくなります。


上司によって1on1ミーティングの質にばらつきが出ることも防げるため、戸惑う部下も減るでしょう。上司・部下がどちらも積極的に参加できるようになれば、1on1ミーティングが定着化し、本来の目的達成に近づきます。


上司の苦手意識を払拭させる

どう進めればよいかわからないなど、1on1ミーティングに対して上司が苦手意識を持ってしまっているケースがあります。その場合、上司の積極性が低くなってしまい、1on1ミーティングの質も下がります。1on1研修で目的に対する理解が進み、必要なスキルを身に付けられれば、上司の1on1ミーティングに対する苦手意識も払拭できるでしょう。


1on1研修に期待できる3つのメリット

1on1研修は、1on1ミーティングの効果を上げるために実施され、成功すれば大きなメリットが得られます。ここからは、1on1研修の実施で期待できるメリットを3つ解説します。


1.マネジメント能力が向上する

1on1研修により育成の知識やスキルが身につけば、部下をどのように育成すべきなのか自主的に考えられるようになり、マネジメント能力向上につながります。効果的な1on1ミーティングによって、部下の主体性を引き出せれば、部下自身のセルフマネジメント力も向上するため、能力の底上げが期待できるでしょう。


2.職場環境が改善される

質の良い1on1ミーティングが実施できるようになれば、上司と部下の関係性が良くなり、1on1ミーティングの時だけでなく普段のコミュニケーションも活発になります。上司と部下の信頼関係が構築できていれば、部下の将来のビジョンを尊重した長期的なサポートに役立つほか、職場の雰囲気が明るくなり、職場環境の改善にも寄与するでしょう。


3.離職の防止につながる

効果的な1on1ミーティングの実施は、社員の離職防止にも役立ちます。上司が1on1ミーティングに積極的になることで、部下のささいな違和感や悩みにいち早く気づき、迅速に対応できるようになるでしょう。上司との信頼関係が構築できる職場になれば、部下のモチベーション向上にもつながり、前向きに仕事ができるようになります。


1on1研修を実施する方法

企業の成長につながるメリットが期待できる1on1研修は、さまざまな方法で取り入れられます。


ここでは、1on1研修を実施する4つの方法について詳しく解説します。


無料の1on1研修やセミナーに参加する

昨今では、オンラインセミナーの普及で、無料で参加できる1on1研修やセミナーも多く開催されるようになりました。研修会社や人事関連の会社、コンサルティング会社などが経営者やマネジメント層向けに実施しています。


1on1ミーティングを実施する企業が増えていることから、無料実施される研修やセミナーの種類は豊富にあります。コストがかからないため、まずは無料の1on1研修やセミナーから参加してみるというのも手です。


社内で1on1研修を実施

自社の人事やマネジメント層によって1on1研修を実施する方法です。自社の状況を踏まえた研修内容にできるというメリットがあります。また、対象となる管理職は多忙であることも多いため、自社開催の方が各自の状況に合わせて日程調整でき、参加してもらいやすくなります。ただし、自社に講師となる人材がいない場合は、外部から講師を招くための費用が必要です。


外部の研修企業の1on1研修やセミナーに参加する

研修会社や人事関連の会社などで開催される1on1研修やセミナーに参加する方法もあります。外部で開催される1on1研修やセミナーでは、半日や1日かけて1on1ミーティングの目的や考え方、実践練習などが学べます。研修講師や他の参加者との交流が生まれるのもメリットです。


数万円程度の参加費が必要となりますが、社内研修よりもコストを抑えられます。ただし、前もって人事担当者が参加し、自社に合う内容か確認が必要です。


コンサルティング会社に委託する

1on1ミーティングの導入支援をしているコンサルティング会社に、委託する方法もあります。自社の状況に合わせた内容で進めてもらえるのがメリットです。1on1研修だけでなく、1on1ミーティング導入後のサポートもしてもらえます。コンサルティング会社によって質が異なるほか、費用も高額になるため慎重に検討する必要があります。


自社に合った1on1研修を選ぶ4つのポイント

1on1研修は、さまざまな方法で実施できます。そのため、自社に一番合う方法を見極めが重要です。


ここからは、自社に合う1on1研修を選ぶための4つのポイントについて解説します。


1.1on1研修を実施する目的

1on1研修を実施する主な目的を確認します。企業によって、抱えている課題はさまざまです。1on1ミーティングの導入前や導入しているが結果が出ないとき、さらに効果を高めたいときなど、目的によってどんな1on1研修が必要なのかも異なります。的確な1on1研修の内容にするためにも、実施する目的の把握は重要なポイントです。


2.自社に適した実施方法

1on1研修は、オンライン・オフラインで実施方法はさまざまです。オンラインでもいつでも参加できる動画視聴のものや、リアルタイムでの参加が必要なものなどがあります。オフラインなら、社内なのか外部なのか、どこが主催しているのかによって実施方法が異なります。実施方法によりコストも異なるため、コストの比較や費用対効果も選ぶポイントです。


3.1on1研修の実施期間

通常業務と本人の負担も考慮して、研修の実施期間を検討することも重要です。自社の状況によって、研修に必要な期間は異なります。しかし、多忙な管理層やマネジメント層には、あまり長期間だと負担になる可能性もあるため、注意が必要です。研修方法によって実施期間はさまざまなので、どのくらいかかるのか比較して検討してください。


4.1on1研修の予算

1on1研修の実施には、コストがかかるため、どれだけ研修にコストを割けるのか予算の確認も必要です。外部の講師を招く場合や外部セミナーに参加する場合、コンサルティング会社に委託する場合などでコストが異なります。自社に合う方法であっても、コスト面の負担が大きくなると実施に許可が下りない可能性があります。


まとめ

企業の人材育成で注目を集める1on1ミーティング。効果的に実施するためにも1on1研修で上司のスキルやモチベーションを上げることが大事です。1on1研修を自社で開催するのが難しい場合は、無料オンライン研修や外部研修、コンサルティング会社への委託という方法がありますので、自社の状況に合わせて比較検討してください。


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