これって職務放棄?業務を怠る職務怠慢との違いや、従業員への対応策を解説


これって職務放棄?業務を怠る職務怠慢との違いや、従業員への対応策を解説

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。会社には、ときに職務を全うせずに放棄する従業員が出てきます。職務放棄は会社の業績に影響するだけでなく、従業員への対応を誤るとトラブルに発展する可能性があるものです。

この記事では、職務放棄とはどういうことかを改めて確認するとともに、対応策について解説します。

職務とは?類似語との違いも解説

そもそも職務放棄における「職務」とは、なにを指すのでしょうか。ここでは、職務放棄を知るための第一歩として、まずは類似語との違いも含めて説明します。

職務

職務とは、従業員一人ひとりが実施すべき仕事のことです。役割や任務といった言葉と近い意味を持ちます。会社や所属する課・部全体として行うものではなく、従業員一人ひとりに割り振られた仕事である点を押さえておきましょう。

業務

業務は、「職業や事業などに関し、継続して行われる仕事」を意味します(出典:広辞苑)。従業員一人ひとりの仕事ではなく、その部署全体で行われている仕事のことです。たとえば、営業部の業務は「営業」、人事部の業務は「採用業務」「労務管理」などが例として挙げられます。

事業

事業は、主体が各従業員でも部などの組織でもなく、会社が行っている仕事内容を指します。いわゆる「〇〇業」の〇〇にあたる部分で、金融業や不動産業、飲食サービス業などが事業の一例です。

たとえば、金融機関の人事部で採用担当を務めるAさんの場合、事業内容は「金融業」業務内容は「人事業務」、職務内容は「人材採用」となります。

職務放棄とはどのような状態?



職務についての理解が深まったところで、次は職務放棄について考えてみましょう。職務放棄と似た言葉の「職務怠慢」とあわせて確認したい職務放棄について、職務怠慢との違いや職務放棄が認められる事例を解説します。

職務放棄、職務怠慢の違い

職務放棄とはその名の通り、「自らの仕事上の役割を放棄していること」です。一方で職務怠慢とは、「自らの仕事上の役割を怠っていること」です。

言葉の意味を考えれば、「放棄」と「怠慢」の違いが分かりやすいのではないでしょうか。職務放棄はそもそも職務を放棄・行わないことを示す一方で、職務怠慢の場合には職務自体は遂行しているが、それが不十分な状態を示しています。

職務怠慢については、以下の記事でも詳しく紹介していますのであわせてご確認ください。

「職務怠慢」については、こちらの記事をご確認ください。

職務放棄が認められる具体的事例

職務放棄とは、理由もなく出勤しないなど、会社に労働力を提供しないことを意味します。職務放棄と認定される具体的な事例としては、以下のようなものが考えられるでしょう。

・理由もなく出社しない無断欠勤を繰り返す
・事前に出席を命じていた職務遂行上必要な会議に無断で欠席した
・業務遂行上必要不可欠なため出席を命じていた社内の研修に無断で参加しない

これらの事例は必ず職務放棄と認められるわけではなく、状況によっては職務放棄とされうるものとして挙げています。

なお、職務は行ったが十分な成果を得られなかったという事例では、労働力の提供自体は行っているため職務放棄ではなく職務怠慢と認定されるでしょう。たとえば、遅刻早退を無断で繰り返したり、業務中に私用を済ませたりなどの事例が挙げられます。

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職務放棄をする従業員への会社の対応



職務放棄をする従業員をそのままにしておくと、周りの真面目に働いている従業員にも悪影響を及ぼしかねません。ここでは、職務放棄をする従業員への対応について解説します。

人事評価で正しく評価する

職務放棄をする従業員に対して処分を行わなかったり、正当な評価がされなかったりすると、職場全体のモチベーションが低下しやすくなります。職務放棄をする従業員に対しては、適正な人事評価をすることが大切です。厳しい評価を下すことで、従業員の自覚を促すことにつながり、周囲への悪影響を最小限に抑えることができます。

まずは指導を行う

職務放棄が認められる事例であっても、それを理由にいきなり懲戒処分を行うことは難しいでしょう。まずは、職務放棄をする従業員に対して具体的に注意・指導を行うことから始めてください。

職務放棄をした本人からすると、そもそもそれが自身の職務だと十分理解できていなかったというケースもありえます。つまり、本人は職務放棄をしたつもりはなく、職務としての認識が足りず、結果として職務放棄となったということです。

職務放棄をした従業員には、職務の内容と現状で十分な職務遂行ができていないことを説明し、改善策を提示します。職務放棄の背景やその対応策も含め、なるべく具体的な改善策を提示することが重要です。また、指導内容については客観的な記録として残し、その後も定期的に改善状況を確認し、指導を続けていきましょう。

懲戒処分を検討する

具体的な指導を繰り返したにもかかわらず改善が見られない場合には、懲戒処分を検討し始めましょう。懲戒処分には、解雇だけではなく戒告(文書による正式な指導)や減給などの処分もあります。まずは戒告や減給などの比較的軽い懲戒処分を行ったうえで、改善に向けた指導を継続することが重要です。

指導を継続したにもかかわらず一向に改善が見られなかった場合には、合意による円満な退職を目指して退職勧告を行います。退職勧告を行う際は、本人の意思を無視して退職を強いると不当な退職強要として労使トラブルになりかねません。複数人で面談を行う、面談の内容は記録するなどの配慮が必要です。

ここまで指導、対応しても本人に改善が見られず、かつ合意退職にも至らない場合に、はじめて職務放棄を理由とした解雇を検討します。ただし、裁判などの労使トラブルに発展する可能性が十分に考えられるため、顧問弁護士や労使トラブルに強い弁護士に相談する準備をしておくとよいでしょう。

まとめ

職務放棄の問題は、周囲の従業員にも悪影響を及ぼし、対応を誤ると思わぬ労使トラブルに発展しかねないため、慎重な対応が求められることになります。重要なことは、従業員に対して客観的かつ具体的な指導を行い、客観的な記録として残すことです。

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