従業員ロイヤリティが高い会社の5つの特徴!向上させる4つのメリットや施策を解説


従業員ロイヤリティが高い会社の5つの特徴!向上させる4つのメリットや施策を解説

社員には会社で長く勤めてもらいたい、とお考えの経営者の方は多いのではないでしょうか。
本記事では、従業員ロイヤリティの意味や向上させるメリットを解説します。従業員ロイヤリティを高める方法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


「社員のロイヤリティを上げる方法がわからない」「社員の離職率が下がらなくて困っている」「社員の生産性やモチベーションを高めたい」という方は多いのではないでしょうか。転職する方が増えている現代では、社員のロイヤリティを高めていくことが重要です。


そこで本記事では、従業員ロイヤリティの概要や向上させるメリットも解説します。ロイヤリティを高める施策も解説するので、ぜひ最後までお読みください。


従業員ロイヤリティとは愛社精神のこと


従業員ロイヤリティとは、社員の会社に対する忠誠心や愛社精神のことです。ロイヤリティとは英語で「忠誠」や「忠実」を表します。


従業員ロイヤリティを高められれば、社員がより積極的に仕事に取り組み、成果が出やすくなるでしょう。経営者の方は、社員のロイヤリティを高めるための対策を講じることが重要です。


従業員エンゲージメント・従業員満足度・顧客ロイヤリティとの違い


ここでは、従業員ロイヤリティと以下の用語との違いを解説します。

  • 従業員エンゲージメント
  • 従業員満足度
  • 顧客ロイヤリティ


それぞれの意味を理解できるように解説するので、ここで確認しておきましょう。

従業員エンゲージメントとの違い


従業員エンゲージメントは従業員ロイヤリティと同様に、会社に対しての貢献意欲や愛社精神のことです。従業員ロイヤリティとの違いは、社員と会社との関係性にあります。


従業員ロイヤリティの場合は、会社の方が立場が強いです。一方で、従業員エンゲージメントは会社と社員が対等な立場にあり、お互いが努力して理解・貢献し合うことで、ともに成長することを目指します。従業員エンゲージメントについて詳しく知りたい方は、別記事「組織エンゲージメント」をあわせてご確認ください。


従業員満足度との違い


従業員満足度とは、会社の労働条件や環境が社員にとって、どれくらい満足できるものかを示す指標です。満足度は会社での居心地の良さであり、社員が貢献したい度合いとは異なります。満足度が高まれば、会社で働き続けたいという気持ちが強まりますが、帰属意識が高まるとは限りません。ただし、離職率に関わる重要な指標なので、企業は従業員満足度も定期的に調査するのがおすすめです。


顧客ロイヤリティとの違い


顧客ロイヤリティとは、クライアントが自社に対して抱く愛着心や信頼のことです。顧客ロイヤリティが高まれば、商品やサービスの継続的な購入につながります。


良い口コミや評判が広がりやすくなるので、新規顧客獲得につながる可能性もあります。クライアントがどう思っているかの指標なので、顧客ロイヤリティが高くても、社員の愛社精神や忠誠心も高いとは限りません。自社の業務品質などの向上を目指すなら、社員のロイヤリティを高める必要があります。


従業員ロイヤリティが高い会社の5つの特徴


社員のロイヤリティが高い企業には、以下の5つの特徴があります。


  • 現場の管理職がロイヤリティを高める責任者を担当している
  • 現場の管理職がチームの問題を認識している
  • 顧客のニーズに応えるためのチームを作っている
  • ロイヤリティ向上の施策を要素ごとに分けて実施している
  • 社員との対話を重視している


従業員ロイヤリティの向上を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。


現場の管理職がロイヤリティを高める責任者を担当している


社員のロイヤリティが高い企業は、現場の管理職が愛社精神を向上させる責任者を担当していることが多いです。人事部ではなく、あえて現場の管理職に任せることで社員のロイヤリティが向上する可能性があります。


ただし、従業員ロイヤリティの責任者がロールモデルになる必要があります。責任者のロイヤリティが高くないと、ともに働く社員の意識が変化しないでしょう。現場の部下にロイヤリティを高めるよう指導するのではなく、愛社精神があることを行動で示せる社員を責任者にすることが大切です


現場の管理職がチームの問題を認識している


現場の管理職がチームの問題を認識しているかどうかも、従業員ロイヤリティに関わります。人事部だけでなく、現場の管理職が問題を把握していることで、問題の早期解決が期待できます。問題がなかなか解決されないと、従業員ロイヤリティ向上が見込めないどころか、会社への不信感が募ってしまう可能性があるので要注意です


ただし、チームメンバーが上司に直接不満を伝えるのが難しいケースもあるでしょう。不満を抱えているのに伝えられない社員もいるので、匿名で伝えられる仕組みを整えるのがおすすめです。匿名での意見を人事部に集め、該当部署の管理職に内容だけを共有する仕組みなら、安心して不満や問題点を伝えられるでしょう。


企業は、現場の管理職が問題を解決できるように、働きかけるのがおすすめです。過去にあった事例の解決策を共有するだけでも、管理職の問題解決力向上が期待できます。


顧客のニーズに応えるためのチームを作っている


顧客のニーズに応えることを主に対応するチームがあると、会社全体の従業員ロイヤリティが高まる可能性があります。顧客との接点が減り、クレームを入れられて疲弊する社員が少なくなるからと考えられます。

ただし、営業やカスタマーサービスなど、顧客との接点が多い部署の従業員ロイヤリティは下がりやすいです。営業やカスタマーサービスを行う人材も大切な社員なので、従業員ロイヤリティが高まるように働きかける必要があります。

第一線で活躍する社員は顧客が喜ぶことだけでなく、不満に感じることを把握しています。過去に発生したトラブルを共有すると、現場の社員が同様の問題が発生したときに対処しやすいでしょう。顧客に関わることの多い社員のストレスを軽減できるように、企業は対策を考えることが重要です。


また、上層部の方は現場の意見に耳を傾けるようにしましょう。現場の声を反映した改善策がとられると、社員は意見が尊重される会社だと実感できます。結果として、従業員ロイヤリティが向上するでしょう。


ロイヤリティ向上の施策を要素ごとに分けて実施している


社員のさまざまな要素に分けて、従業員ロイヤリティ向上の施策を実施しているという特徴もあります。従業員ロイヤリティ向上の要因は、以下のようにさまざまです。


  • 年齢
  • 性別
  • 価値観


例えば、新入社員の男性と入社5年目の女性では、抱えている悩みや問題が異なるため、同じ施策を実施しても結果が異なる可能性があります。属性によって社員を分類し、対象に合った施策を実施することが重要です。


社員との対話を重視している


社員のロイヤリティが高い企業は、データだけではなく対話も重視している傾向があります。経営者がデータしか見ていないと思われると、社員は目標数値を改善するためだけに行動する可能性があります。従業員ロイヤリティを高めるには、社員に会社を好きになってもらう必要があるので、結果だけで評価することは避けましょう。


対話する時間を確保し、結果に対するフィードバックのみを行うのではなく、社員の意見を聞くことが大切です。社員の話を積極的に聞くようにすると、結果だけでなく個人を見てくれる会社だと理解してもらえます。大切にされていると社員が実感すれば、従業員ロイヤリティが向上するでしょう


従業員ロイヤリティを向上させる4つのメリット


従業員ロイヤリティを向上させると、以下の4つのメリットが得られます。


  • 社員や組織が成長する
  • 離職率が低下する
  • 顧客満足度が向上する
  • リファラル採用を活用しやすくなる


メリットを確認し、従業員ロイヤリティ向上に取り組む必要性を検討しましょう。


社員や組織が成長する


従業員ロイヤリティが高まれば業務効率や生産性の向上につながり、社員だけでなく会社全体としての成長が期待できます。仕事に対する充実感やモチベーションが高いと、積極的に取り組むようになり会社への貢献度も向上するでしょう。


個人のポジティブな感情は、周りの社員にも良い影響を与え、相乗効果を生みます。個人だけでなく、組織全体の成長促進に従業員ロイヤリティの高さが関わります。


離職率が低下する


会社に対する忠誠や愛着があれば、社員は長く働き続けてくれるでしょう。すぐに辞める社員が多いと、採用コストがかさんでしまいます。また、人材がいなくなるため、会社としては大きな痛手です。


ロイヤリティが高い社員は、他社がより好条件を提示して引き抜きしてきても、応じずに自社のために働いてくれるでしょう。離職を防止できると長期的な人材育成も実現し、業務品質向上が期待できます。


離職率は、従業員ロイヤリティの向上によって改善できますが、ほかの対策も講じると効果を実感しやすくなります。離職率を下げる方法について詳しく知りたい方は、別記事「離職率を下げるには」をあわせてご確認ください。


顧客満足度が向上する


社員のロイヤリティを高められれば、顧客満足度の向上にもつながります。ロイヤリティが高い社員は意欲的に仕事に取り組み、より良いサービスの提供が可能になります。結果的に顧客満足度が向上し、企業のイメージが良くなるでしょう。顧客満足度アップに貢献した社員を適切に評価すると、さらにロイヤリティが向上していきます。


リファラル採用を活用しやすくなる


ロイヤリティが高い社員がいると、求職中の知り合いに自社への就職を勧めてもらいやすいです。採用は社員紹介採用とも呼ばれる「リファラル採用」に該当します。求人サイトを利用するよりも理想の人材に出会いやすく、コストを削減できることがメリットです


従業員ロイヤリティを高める施策5選


ここでは、従業員ロイヤリティを向上させるための施策を紹介します。


  • 会社の企業理念や強みを浸透させる
  • 当事者意識をもたせる
  • プロセスを重視した人事評価を行う
  • 経営陣と社員がコミュニケーションを取る機会を設ける
  • 1on1ミーティングを実施する


取り組みやすい施策から実行し、従業員ロイヤリティの向上を目指しましょう。


会社の企業理念や強みを浸透させる


社員のロイヤリティを向上させるために大切なのは、企業理念や強みを社内に浸透させておくことです。創業者の思いや熱意を社員と共有できてこそ、同じ目標に向かって仕事ができ、ロイヤリティの向上も期待できます


理念が形骸化している企業も多いため、定期的に説明して共通認識を持たせましょう。研修や社内報などを利用し、理念を伝えるのがおすすめです。


当事者意識を持たせる


社員は自分の仕事の意義や重要さを認識できると当事者意識を持ち、ロイヤリティが向上します。普段の業務では、今やっていることが何の役に立っているのかわかりづらいこともあります。業務がどのように役に立つのか、社会にどのような影響を与えるのかなどを共有して、仕事の意義や重要さを認識してもらいましょう。


プロセスを重視した人事評価を行う


社員のロイヤリティ向上のためには、人事評価に結果だけでなくプロセスも反映することが重要です。評価される社員からすると、結果だけでなく日々の仕事ぶりや取り組む姿勢などのプロセスも見てほしいでしょう。


普段の頑張りを会社が評価してくれると、社員は自分のことを認めてくれているのだと感じられます。上司や経営者は普段から、社員の仕事ぶりをチェックして評価するようにしましょう。


経営陣と社員がコミュニケーションを取る機会を設ける


管理職や他の社員同士とのコミュニケーションの機会を多く与えると、ロイヤリティが向上しやすいです。職場の雰囲気が良く、人間関係が良好だと「この会社で長く働きたい」と社員に思ってもらえます


また、管理職との信頼関係が構築できていると、ミスやトラブルを未然に防げるメリットもあります。普段から社内で積極的に声をかけたり、コミュニケーションを取る機会を設けたりすると、社員のロイヤリティが高まるでしょう。


1on1ミーティングを実施する


1on1ミーティングを実施すると、上司が部下のロイヤリティ向上をサポートできます。業務上の成功や失敗体験を振り返ったり、課題を一緒に考えたりすることで、上司と部下の絆を深められるのもメリットです。信頼関係を築けると、上司の意見を部下が受け入れやすくなります。ロイヤリティが高い上司が対応することで、部下に良い影響を与えられるでしょう。


弊社が提供している「タレントパレット」には、1on1ミーティングの効果を高める機能が備わっています。面談の内容や社員のコメントをいつでも振り返れます。また、システム上に記録されていることで、内容を共有しやすく、多方面からのアプローチも可能です。他の機能とかけ合わせれば、社員育成の計画策定もできるので、教育に力を入れたい企業はぜひお問い合わせください。


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従業員ロイヤリティのまとめ


従業員ロイヤリティとは、会社への忠誠心や愛着心を指します。高められると、離職率の低下や顧客満足度の向上が期待できます。社員に「この会社で長く働きたい」と思ってもらうには、従業員ロイヤリティの向上が欠かせません。


弊社が提供している「タレントパレット」には、従業員ロイヤリティ向上につながる機能が備わっています。


  • 部下の業務進捗や所感に対してフィードバックできる
  • 社員のスキルや能力に応じた適切な人材配置ができる
  • 日々の業務のさまざまな項目も人事評価に反映できる
  • 1on1ミーティングの記録を蓄積できる


社員の離職率を下げるだけでなく、会社をより好きになってもらいたいと考えている方は、ぜひ導入を検討してみてください。


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