1on1ツールとはどんなもの?主な機能や選び方などを解説します


1on1ツールとはどんなもの?主な機能や選び方などを解説します

人材育成のために、1on1を取り入れる企業が増加中です。1on1ツールを活用すると、スムーズに1on1を実行できます。

この記事では、1on1のツールの選び方やツールの主な機能などを解説します。1on1ツールを活用するコツも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

人材育成のために、1on1を取り入れる企業が増加中です。1on1ツールを活用すると、スムーズに1on1を実行できます。

この記事では、1on1のツールの選び方やツールの主な機能などを解説します。1on1ツールを活用するコツも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

1on1ツールとは

そもそも1on1とは、部下の話を上司が傾聴することで人材育成につなげる取り組みです。1on1ツールを使うと、1on1を効率よく効果的に実行できます。1on1ツールには、面談のスケジューリングや内容の記録、人材育成の過程・業務の進捗状況の確認などに役立つ機能が盛りだくさんです。


1on1ツールが注目される理由

1on1ツールが数々の企業に注目される理由を、近年の社会状況を踏まえて解説します。


リモートワークの普及

1on1ツールが注目される背景には、リモートワークがあります。リモートワークでは、部下の状況が分かりにくくなります。そのため、マネジメントや人材育成を効率よく進めるために、1on1ツールが注目されるようになりました。


また、リモート環境での対話の難しさに悩む人は少なくありません。リモート環境でスムーズに面談を進めるためにも、1on1ツールは役立ちます。


HRテックの広まり

1on1ツールはHRテックの1つです。1on1ツールが注目される背景には、HRテックの広まりも挙げられます。なお、HRテックとは、人事が抱える課題を解決するためのテクノロジーです。


HRテックのメリットは、専門知識がなくてもデータ収集・分析を実行できる点です。近年、自社の課題解決のために、HRテックを導入する企業が増えています。なかでも、人材育成に注力する企業は1on1ツールを取り入れている傾向です。


1on1ツールを使うメリット

1on1ツールを使うメリットを解説します。1on1の仕組み化や部下の状況の可視化などに、1on1ツールは有効です。


1on1の仕組みが作れる

ツールを使うと1on1を継続するための仕組みを作れます。継続的に1on1を実施する理由は、部下を効果的に育成できるためです。1on1の仕組みを作る際に役立つ機能には、スケジュール一括管理・会話のテンプレート・アジェンダの設定などが含まれます。機能が豊富なツールを選ぶと、1on1のスケジュール設定から話題の策定まで幅広く活用可能です。


部下の心理状態が見えやすい

部下の心理状態を可視化するためにも、1on1ツールは有効です。無計画に1on1を実施しても、1on1の効果は見られません。ツールのサーベイ機能を活用すれば、部下の心理状態を把握しやすく、面談を進めやすくなります。サーベイ機能とは、部下の心理状態を可視化する機能です。サーベイ機能では、性格診断やアンケートの結果を基に部下の心理状態を把握できます。


モチベーションが向上する

1on1ツールは、上司と部下のモチベーション向上にも効果的です。例えば、上司と部下のすれ違いが発生しやすい職場では、人間関係の問題で業務に対するモチベーションが上がらない場合があります。1on1ツールによって意思疎通が円滑になれば、組織力を強化できモチベーションの向上をもたらすでしょう。


人事評価が最適化される

1on1ツールを活用すると、人事評価が最適化されます。1on1ツールには、面談の内容を記録する機能など、人材を定点観察できる機能が搭載されているためです。人事評価が最適化されると人材配置のミスマッチを防止でき、部下の立場としても納得感を得られます。


引き継ぎが容易になる

1on1ツールを使うと、異動や退職などの引き継ぎに手間取りません。1on1ツールには、業務の進行状況や課題などの情報が細かく残されています。一方、1on1ツールがない職場では、社員それぞれが情報を抱えている場合が多く、共有化されていない情報の引き継ぎが大変です。


1on1ツールを使うデメリット

1on1ツールには、業務量が増えたと感じる、効果が出るまでに時間がかかるというデメリットがあります。


1on1によって業務量が増える

これまで社員同士のコミュニケーションが少なかった部門は、1on1によって業務が増えたと感じるかもしれません。1on1ツールで状況が可視化されると、余計に本業へのしわ寄せを主張する人が出るおそれがあります。


社員の業務量を考慮すると、効率が良く、使いやすい1on1ツールを選ぶことが大切です。また、業務への負担を避けるためには、1on1の頻度や時間を調整する必要があります。


効果が現れるまでに時間がかかる

1on1の効果は短期間では得られにくく、効果が現れるまで時間がかかると感じる人もいます。たとえば、分析機能に長けた1on1ツールを導入しても、社員のデータが蓄積するまでには時間がかかります。始めは目立った成果を感じられない可能性があると理解してもらい、1on1を継続してもらうことが重要です。


1on1ツールの主な機能とは?

1on1ツールの主な機能を解説します。準備から面談、面談後のフィードバックまで1on1ツールは有用です。


1on1前に使える機能

1on1前に使える機能には、以下が挙げられます。


・スケジュール

・リマインド

・フォーマット

・アンケート


スケジュールは、1on1の日時を決める際に役立ちます。リマインドで通知を受けられるため、うっかり予定を忘れるリスクを減らせます。フォーマットとは、事前に面談の内容を記入しておくもので、アジェンダとも呼ばれます。アンケートは、1on1で話したい内容を部下から上司にリクエストする機能です。


1on1中に使える機能

1on1中には、過去のミーティングの記録を参照したり、他ツールと連携したりできると便利です。過去の記録を参照すると、一貫性のある1on1が可能です。勘違いしたまま面談を続けると、部下に不信感を持たれるおそれがあるため上司には気をつけてもらいましょう。


他ツールと連携すると、データを入力する手間の効率化が可能です。他ツールには、目標管理・進捗状況管理・人事評価などのツールが挙げられます。


1on1後に使える機能

1on1後は、1on1の記録や、フィードバックに関する機能を使います。記録される内容は、面談で話した内容や社員のコンディションなどです。1on1後には、面談で話し合った内容ができているか、部下にフィードバックを送る必要があります。面談の記録が残っていると、詳細で納得感のあるフィードバックにつながります。


マネジメントのための機能

1on1ツールのマネジメントに使える機能として、以下が挙げられます。


・トピック分析

・1on1実施の分析

・1on1進捗の管理


トピック分析とは、面談で取り上げた話題を集計・分析する機能です。1on1実施の分析は、面談の実施率や頻度などを集計・分析します。1on1進捗の管理とは、部下の立てた目標の進捗状況を管理する機能です。


1on1ツール選びのポイント

1on1ツール選びのポイントを解説します。自社の課題や使いやすさなどを考慮して、1on1ツールを選びましょう。


データ活用ができるものを選ぶ

データ活用ができる1on1ツールには、時系列順にモチベーションを分析できるツールや、部門を異動した際のコメントを分析できるツールなどが挙げられます。社員とデータを紐付けられると人事施策の効果を分析でき、次回の人材配置に活かせます。


課題に合わせて選ぶ

1on1によって解決したい課題が明確になった際は、解決につなげられるツールを選ぶとよいでしょう。ツールには、以下のようにそれぞれ特化した機能があります。


・面談記録に特化したツール

・目標や評価の可視化に特化したツール

・1on1の頻度や質の向上に特化したツール


また、機能を絞るとツールの導入・運用コストを抑えられます。


ツールの操作性で選ぶ

1on1ツールは多くの社員が使用します。誰でも簡単に使えるツールを選ばないと、ツールの活用が定着しません。マニュアルを詳しく読まなくても、直感的に使えるツールがおすすめです。


また、社内や部門で使っているツールとの連携性も確認しておきましょう。たとえば、日常的に使用しているスケジュール管理ツールと連携できると、1on1の予定を立てやすくなります。


ツールの利用人数で選ぶ

これから1on1に取り組む場合は、1on1が定着するとは言い切れません。スムーズに1on1を導入するなら、部門ごとなど小規模から始めると安心です。1on1ツールには、最低契約アカウント数が決まっているものがあります。小規模から始めるなら、少ない人数でも使えるツールを選びましょう。必要に応じて契約アカウント数を変更できるツールもおすすめです。


1on1ツールを活用する方法

1on1ツールを活用する方法を紹介します。研修により1on1の目的を理解してもらい、定例化を促しましょう。


1on1研修を実施

効果的な1on1を行うには研修が重要です。研修によって1on1の進め方が浸透すれば、1on1ツールも活用されやすいと考えられます。上司だけではなく、部下にも研修に参加してもらいましょう。上司と部下の双方が1on1の目的や目標を理解していないと、1on1の成果を十分に得られません。


1on1を定例化する

1on1は、定例化してこそ人材育成に効果を発揮します。定例化しないと1on1が形骸化しかねません。1on1の頻度を決められない部門があれば「1週間に1回の頻度で実施」など、社内ルールを決めるという手もあります。なお、決まった日時で1on1を実施する必要はありません。急なスケジュール調整が発生した場合は、日時をずらして1on1を実施しましょう。


まとめ

1on1ツールは、1on1の効率や効果を高めます。効果的な1on1で社員のモチベーションを高め、人事評価や人材配置に活かしましょう。1on1ツールを選ぶ際は、自社の課題やツールの操作性、利用人数などがポイントです。


タレントパレットは、HRテックを提供している企業が運営するタレントマネジメントシステムです。大手企業をはじめ数多くの企業に導入されており、人事のノウハウに長けたコンサルタントのサポートを受けられます。1on1ツールの導入をお考えの人は、ぜひ以下のガイドをご覧ください。


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