キャリア面談の目的や効果とは?上司が準備するべきことも併せて解説


キャリア面談の目的や効果とは?上司が準備するべきことも併せて解説

​​多様な働き方や価値観のある現代では、従業員の高い専門性やスキルが求められます。個人に合わせた人材育成と支援を行うため、キャリア面談の導入を検討している人も多いでしょう。

この記事では、キャリア面談の目的や効果、事前準備について解説します。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

様々な働き方や価値観を持つ人が共に働く現代では、従業員の高い専門性やスキルが求められるようになりました。個人に合わせた人材育成と支援を行うため、キャリア面談の導入を検討している人事担当者や経営層の人も多いのではないでしょうか。

今回は、キャリア面談の目的や効果、面談前に上司が準備すべきことを解説します。自社でキャリア面談を行う前に、本記事で紹介する内容を基に取り組んでみてはいかがでしょうか。

キャリア面談の概要


キャリア面談とは、従業員の考えに焦点をあてて、中長期的なキャリア形成について話し合うことです。従業員が自分自身の強みや価値観を理解し、目指す姿を明確にイメージできるため、モチベーションが高い状態で日々の業務を遂行できます。

キャリア面談が必要とされている理由

近年、働き方や価値観が多様化したことで、従業員が自身のキャリアを主体的に捉え、自律的なキャリアの実現を目指す人が増えています。そのため、企業側も従業員のキャリア形成を支援するために、キャリア面談を行うことが必要とされています。

また、テレワークで従業員一人ひとりの状況を把握しにくくなったことも、理由の1つといえるでしょう。キャリア面談は、自身の強みや価値観を理解し、中長期的なキャリア形成を話し合うことで、従業員が自律的にキャリアを築くことを支援するための重要な手段となっています。

キャリア面談の基本的な進め方

キャリア面談は、上司が実施することが多く、30分から1時間程度かけて行われます。従業員が話しやすいように、個室を用意するとよいでしょう。

以下は、基本的な進め方です。

1. 事前にテーマを決めておく
2. 面談シートを作成して渡す
3. 面談で伝えることを考えておく
4. キャリア面談の実施だけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

キャリア面談を有意義なものにするには、キャリア面談を行う前の事前準備が重要です。具体的な内容については後述します。

キャリア面談を実施する目的

キャリア面談の目的は、企業によって様々です。実際に面談を行う前に、自社では何を目的として実施するのかを明確にしておくことで、より良いキャリア面談になるでしょう。

ここでは、キャリア面談を実施する目的を3つご紹介します。

目的1:従業員の現状や悩みを共有する

キャリア面談の目的としては、従業員が抱える問題や悩みを上司に共有することです。

従業員が日々の業務を行う過程で発生した悩みを把握することで、上司目線では気づけなかった業務の問題点を発見できます。現場の声を傾聴すれば、業務フローの効率化も実現するかもしれません。

また、キャリア面談での対話によって、従業員自身も気づいていない悩みを明確化できます。悩みを言語化することで、問題点を見つけ出し、話し合いで解決策を探せるとよいでしょう。

目的2:モチベーションアップにつなげる

従業員が仕事をする上で、目標ややりがいを見つけられれば、モチベーションアップにもつながります。具体的には、従業員の望むものやキャリアに対する考え方を明確にすることで、目標達成までに必要なステップを洗い出し、具体的な日々の目標に落とし込めます。

キャリア面談は、従業員がキャリアについて考え、自己理解を深められる機会です。面談を通じて、従業員が自分自身の強みや興味関心を理解し、中長期的なキャリア形成を話し合うことで、自己実現や成長につなげられます。

目的3:従業員の成長を早める

面談の結果を基に、従業員の希望や適性に合った人材配置を行うことで、従業員のスキル・能力を最大限に生かし、成長を促す環境を整えられます。

希望や適性に基づいた適切なプロジェクト・ポジションへの配置は、従業員にとってもモチベーションを高く保って働き続けられる環境といえるでしょう。配置換えを行うことで、従業員自身の能力向上を促します。

従業員が成長することは、企業全体のパフォーマンスにもよい影響を与えるため、結果的に生産性と競争力の向上につながります。

キャリア面談で得られる効果とは

ここまで、キャリア面談の目的について紹介しました。面談を行うことでどのような効果を得られるのか気になる人も多いでしょう。

以下では、キャリア面談によって期待できる効果を3つ紹介します。

従業員が自主的に行動するようになる

面談を通して、従業員が自身のキャリアの目標を自覚すれば、自主的に業務を取り組むようになります。

変化が大きく柔軟な対応が求められる現代では、上から指示を待つ人間ではなく、自分から行動を起こせる人材が重要です。「目標達成のために何をするべきか」「そのためにどんなスキルを身につけるべきか」などを自主的に考え、行動する人が増えれば、企業の成長につながるでしょう。

従業員が自分自身を理解し、進むべき方向が見えれば、積極的に動けるようになるでしょう。

人材定着率を高められる

キャリア面談を実施すれば、企業の離職率の低下にもつながるでしょう。

企業が従業員のキャリアに対して真剣に向き合い、面談という時間を使って考えていることが伝われば、従業員からの信頼も高まります。面談する際は、現場で働く従業員と会社を動かす上司がお互いを理解し、適切に支援することが大切です。

会社への信頼度が高まれば、自社で働くことに誇りを持てるようになるため、長く働きたいと意識が変わるでしょう。

組織全体の生産性が向上する
前述のように、主体的に行動する人が増えたり、優秀な人材が定着したりすれば、組織全体の生産性が向上します。

会社を支えているのは、現場で働く従業員です。それぞれが積極的に行動することで、職場の雰囲気は明るく前向きになります。日々の業務が滞りなく進んだり、新しいことにチャレンジしたいなどの意見が出たりなど、日々の生産性も向上していきます。

その結果、長期的に経営を行える組織になるでしょう。

キャリア面談実施前に上司が準備しておくべきこと

キャリア面談を有意義な時間にするには、事前準備が大切です。初めてキャリア面談を実施するという人は、どのような準備をすべきか不安なことも多いのではないでしょうか。

ここでは、キャリア面談前に上司が準備すべきことを具体的に説明します。

事前にテーマを決めておく

事前に面談で話す内容を決め、従業員に伝えておくと面談がスムーズに進みます。

面談のテーマとしては、「現在、仕事を進める上で困っていること」や「今後トライしたい仕事」「希望年収や役職」などが挙げられるでしょう。

面談当日でどんなことを話すのかを具体的に共有することで、従業員も話したい内容を精査できます。

そのため、キャリア面談を行う目的を基に、当日どんな話し合いを行うべきか面談テーマを設定することで、双方にとって有意義な時間になるでしょう。

面談シートを作成して渡す
面談を効果的に行う手法の1つとして「面談シート」があります。事前に把握したい内容を面談シートに記載し、面談対象者に記入してもらってから面談を行うことで、ある程度内容を理解した状態で面談を行えるでしょう。

記録として残る面談シートを活用することで、従業員は相談したいことを考えて記入する時間が生まれます。また、上司にとっても事前に仕事への向き合い方や、日々の考え方を理解した上で話し合えるため、より有意義な時間になります。

面談で伝えることを考えておく
面談中に伝えるべき内容を考えていなければ、ただの雑談の時間になってしまいます。

面談で伝えるべき内容として、従業員自身がキャリアに向き合うために、まずは「どういった経緯でキャリア面談を実施するのか」を理解してもらう必要があります。そのためには、業務の現状を把握し、従業員自身の希望や目標を聞きだすことが大切です。また、より良い仕事環境を用意して、組織活性化を目指したい意思を伝え、協力を図るようにしましょう。

前提を共有した上で、これから話し合いたい内容や業務上の重要事項などを伝え、従業員の話を傾聴できるように進めることが大切です。

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キャリア面談シートの項目例

面談シートは、人事データを収集する際に必要な情報になります。キャリア面談シートの具体的な項目例は以下の通りです。

・普段の業務内容や自己評価:仕事に対する姿勢や考え方などを把握できる
・スキルや能力の自己評価:現時点でのスキルと目指す姿を明確にすることで、目標までのロードマップが描ける
・業務改善案やアイデア:現在の業務を改善するためのアイデアを聞くことで、従業員目線で改善案を提示できる
・希望する役職や年収など:現在の待遇に関する満足度を把握できる
・部署や会社全体に対する意見や提案:従業員の考え方や社内の問題を把握できる

これらの内容を深掘りし、従業員が会社や仕事について向き合うきっかけを作りましょう。

キャリア面談の進める際のポイントとは

キャリア面談を通して従業員の気づきを促し、有意義な話し合いを実現するには、押さえておくべきポイントがあります。

以下で紹介する4つの点を留意して、面談を行いましょう。

ポイント1:傾聴を意識する
面談の担当者は聞き役に徹して、従業員の声に耳を傾ける姿勢が大切です。

従業員の発言を遮らないように聞くことで、従業員からも「ちゃんと聞いてくれるんだ。話してもいいんだ。」と信頼を得られます。また、傾聴によって話の内容や質問の意味を正しく理解できるため、円滑なコミュニケーションを実現できるでしょう。

従業員が発言した内容を聞き返すだけでも、自分自身で話した内容が他人の言葉に言い換えられることで、その内容を客観視できるようになります。その結果、新たな気づきが生まれる可能性もあるでしょう。面談を行う際は、従業員が話したいことを引き出し、気持ちに寄り添うことがポイントです。

ポイント2:話しやすい雰囲気を作る
また、話しやすい雰囲気を作ることも重要です。話しやすい雰囲気であれば、従業員も身構えずに、素直な気持ちや意見を率直に伝えられます。

従業員に話す際は、以下のポイントを意識することで話しやすい雰囲気を作れるでしょう。

・従業員の話を注意深く聴く
・従業員の話に対して共感する
・従業員の話に対して適切な反応を示す

これらの点に注意することで、従業員と信頼関係を築けます。

ポイント3:適切なタイミングでアドバイスする
話を聞いている途中で、指導や注意を行いたくなる場合もあると思います。しかし、面談は業務上の指導が目的ではなく、従業員の話が重要です。注意することで従業員が萎縮してしまい、話が引き出せなくなってしまう可能性もあります。

そのため、気にかかる点は話を聞きながら詳細を掘り下げていき、適切なタイミングで意見を伝える姿勢が大切です。

ポイント4:面談後のケアを怠らない
面談を行った後は、アフターフォローも大切です。キャリア面談は目的のための手段であり、実施して終わりではありません。

面談中に話題に上がった問題点や従業員の意見、改善案などを洗い出し、改善に向けて検討しすることが大切です。また、従業員のキャリアステップや目標実現に向けて、サポート・支援を行える体制作りの検討も必要といえるでしょう。

キャリア面談は定期的に行い、その都度フィードバックを行うことで従業員のモチベーション向上にもつながります。

キャリア面談の質問例

従業員との円滑なコミュニケーションを築くには、面談対象者の長所を伝えつつ、適度にアドバイスを交えることが重要です。

以下はキャリア面談の質問例です。

・将来どのようなキャリアを築きたいですか?
・そのためにはどのようなスキルや経験が必要ですか?
・最終的には社内でどのようなポジションを目指していますか?
・現在の仕事にやりがいを感じていますか?
・現在の仕事は適度な難易度ですか?
・仕事をする上で大切にしている価値観は何ですか?
・現在、会社で不満を感じていることはありますか?
・会社で満足していることは何ですか?
・どのようなことに興味がありますか?
・今以上の責任を負う準備はありますか?
・他の仕事に対して興味を持っていますか?

これらの質問を、面談対象者に合わせて適宜行いましょう。

キャリア面談を進める上での注意点

実際にキャリア面談を行う際には、注意すべき点がいくつか挙げられます。面談時の対応を間違えてしまうと、従業員との信頼関係を失ったり、具体的な話ができなかったりと無駄な時間を過ごしてしまう可能性があります。

双方にとって有意義な時間にするためにも、以下で紹介する適切な対応を心がけましょう。

専門的なことはすぐに答えを出さない
従業員の将来・悩みについて話していくなかで、本人の健康問題や家族の介護、マネープランに関連する課題など、専門的な支援が必要となる問題が出てくることもあります。

問題に対して個人的に調べていたり意見を持っていたりしても、自力で解決しようとしたり安易にアドバイスするのではなく、人事部に相談することが望ましいです。専門性の高い問題は個人の能力だけでは解決が難しいため、適切な専門知識やリソースを持つ人事部が支援することで、適切な解決策が見つかる可能性があります。

過去のことより将来に目を向ける
キャリア面談の目的は、従業員の価値観・考え方を把握し、キャリア形成や企業の成長を前向きに推進することです。そのため、過去の話よりも将来の話をすることを意識して面談を進めましょう。

従業員自身の話を聞いているなかで、過去に達成できなかった目標や過去の失敗などのネガティブな話が出てくることがあります。そういった話を深堀りしてしまうと、将来に対する前向きな意見が出てこなくなる可能性もあります。

キャリア面談において、将来どういったキャリアを築きたいか、といった目標を重点的に考えることが大切です。

上司自身がキャリア形成について考える
キャリア面談を行う上で、上司自身も具体的なキャリア形成について考えておくことが重要です。

そもそも上司がキャリアについて考えたことがない場合、従業員に対して適切なアドバイスは行えません。上司が自身のキャリアについて考えることで、部下との対話やフィードバックの質も向上し、より適切なアドバイスを提供できます。

また、上司が自身のキャリアビジョンや目標を明確にし、自己成長に向けた取り組みを示すことで、部下に対して模範となる存在になるでしょう。

まとめ


キャリア面談は、従業員の価値観や考え方を把握することで、モチベーションアップと組織全体の活性化につなげるなど、多くのメリットがあります。

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