入社承諾書作成の5つのポイント!法的拘束力の有無や内定者のフォロー方法5選を解説


入社承諾書作成の5つのポイント!法的拘束力の有無や内定者のフォロー方法5選を解説

入社承諾書を作成する目的や効果がわからず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。入社承諾書は内定辞退を防ぐために大切な書類です。そこでこの記事では入社承諾書作成のポイントについて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


入社承諾書は、内定を出した相手に提出してもらう書類です。入社承諾書の必要性について、よく理解できていないという方は多いのではないでしょうか。入社者承諾書の提出は、内定辞退者を出さないための対応の一つです。採用活動には多くの時間と費用が必要なため、内定辞退者を出してしまうと会社の大きな損失となります。


そこで本記事では「入社承諾書の作成や内定者フォロー」について解説します。内定者フォローの方法が理解できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。


入社承諾書とは内定者が入社意思を示す書類


入社承諾書とは、内定者が入社意思を示すために企業に提出する書類です。内定者にとっては、特別な理由がない限り入社することを企業に約束する意味を持ちます。入社承諾書は「内定承諾書」や「入社誓約書」と呼ばれることもありますが、内定者が入社の意思を示す書類であることに変わりはありません。


また、入社承諾書は「新卒採用」と「中途採用」の場合で大きな違いはありません。ただし、新卒採用の場合は「内定取り消し事由」として、学校を卒業できなかった場合は内定を取り消すという旨の記載が必要です。入社承諾書は、企業が「内定通知書」や「労働条件通知書」と合わせて内定者に送付することが一般的です。入社承諾書を受け取った内定者は、署名・捺印をして企業に返送します。


入社承諾書作成の5つのポイント


入社承諾書の作成・発送する際は、以下の5つのポイントを押さえましょう。


  • 入社にあたっての誓約事項を記載する
  • 内定取り消し事由を記載する
  • 入社手続き関連書類を合わせて送付する
  • 電子署名の利用を検討する
  • 内定決定後速やかに送付する


内定者の辞退やトラブルを防ぐために重要なポイントなので、それぞれ詳しく見ていきましょう。


入社にあたっての誓約事項を記載する


入社承諾書には、入社の意思を示す内容だけでなく「誓約事項」も記載しましょう。内定から入社までの期間は、勤務が始まっているわけではないため、内定者の行動を管理できません。あらかじめ約束事を決めておくことで、内定者に自覚ある行動を促せます。具体的には、以下の内容を記載しておくと良いでしょう。


  • 正当な理由なく入社を拒否しない
  • 会社に対して虚偽の申告をしない
  • 遅滞なく必要書類を提出する
  • 住所変更などが合った場合は直ちに連絡する


「必要書類の提出」や「住所変更」など事務的な約束は、入社手続きをスムーズに進めるために大切です。他にも、内定者に約束しておいてもらいたいことがある場合は、入社承諾書に明記しておきましょう。


内定取り消し事由を記載する


入社承諾書には、企業が内定を取り消す条件を記載する必要があります。内定者の行動や状況の変化によっては、就労が困難であると判断せざるを得ないケースがあるためです。内定取り消し事由を記載しておけば、内定者に抗議されるリスクを軽減できます。内定取り消しの事由として、以下の項目が考えられます。


  • 学校を卒業できなかった
  • 健康上の理由で就労が困難になった
  • 履歴書等の書類に虚偽が発覚した
  • 犯罪行為など社員として不適格な事由が発覚した
  • その他、勤務に支障をきたす事象が発覚した


身勝手な内定取り消しは違法になるリスクがあるため、合理的な内容にする必要があります。また、基本的に会社都合での内定取り消しはできません。内定を出した時点で労働契約が成立しているため、取り消しは一方的な破棄にあたります。ただし災害や経済情勢の悪化など「客観的に合理的と認められ、社会通念の上で相当と是認できる場合」は、内定の取り消しができると考えられています。


入社手続き関連書類を合わせて送付する


入社承諾書を送付する際は、入社手続きをスムーズに進めるために以下の書類を合わせて送付しましょう。


  • 内定通知書
  • 労働条件通知書
  • 雇用契約書
  • 機密情報保持に関する誓約書
  • 身元保証書


内定通知書とは、内定の決定を知らせる書類です。内定の決定はメールや電話で伝えることもありますが、正式に書面で通知することで、内定者に入社の自覚を持ってもらえます。労働条件通知書は、労働契約の期間や賃金などの条件について記載した書類です。労働条件通知書の交付は、法律で義務づけられています。雇用契約書は、労働条件通知書に同意したことを明らかにするために必要な書類です。


また、機密情報保持に関する誓約書を作成しておくと良いでしょう。入社前であっても、内定者が企業の機密情報に触れる機会があるためです。入社手続きの関連書類は、内定者に入社する自覚を持ってもらうために大切です。


電子署名の利用を検討する


入社承諾書や雇用契約書には、電子署名が利用できます。書類手続きを効率化するため、利用を検討してみると良いでしょう。電子署名は、2001年に電子署名法が施行されたことにより、手書きの署名や押印と同様の効果があると認められました。


電子署名には「本人が署名していること」と「内容が改ざんされていないこと」を証明する機能があります。電子証明書という本人確認データが付与されている電子署名が、第三者機関から発行される仕組みです。電子署名の利用には、電子契約サービスの導入が必要です。電子署名を導入すれば、紙の書類でやりとりする手間が省けます。スムーズに入社手続きを進めたいなら、導入を検討してみても良いでしょう。


内定決定後速やかに送付する


入社承諾書は、内定決定後速やかに発送することが大切です。入社承諾書は電話等で内定を伝えた上で発送しますが、通知が届かない限り内定者は安心できません。入社承諾書がなかなか届かなければ、他の企業の選考を進めたり、先に通知が届いた会社に入社を決めたりするリスクがあります。内定辞退者を出さないために、入社承諾書の発送は速やかに行いましょう。

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入社承諾書には法的拘束力がない


入社承諾書は、内定者が入社の意思を約束する書類です。しかし、入社承諾書を提出していたとしても、企業は内定辞退を拒否できません。


民法627条に基づき、内定者は入社の14日前までに連絡をすれば内定を辞退できるとされています。民法627条第1項の条文は、以下の通りです。

”当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
引用元:e-Gov法令検索|民法

入社承諾書には、内定辞退を禁止できる法的な根拠はありません。入社承諾書は内定者に正当な理由がない限り入社することを約束させる書類ですが、内定辞退は違法ではないです。内定辞退者を出さないためには、入社承諾書を送付するだけでなく、内定者へのフォローも大切です。

入社承諾書提出後の内定者フォロー5選


株式会社リクルートの就職みらい研究所が2023年度卒業の学生に行った「就職プロセス調査」によると、2022年12月1日時点の内定辞退率は64.6%です。労働力不足の現在、内定辞退者を減らすことは、企業の大きな経営課題です。そこで、ここでは内定者をフォローする方法を5つ解説します。


  • 期待を伝える
  • 接触頻度を増やす
  • 内定者の理解を深める
  • メンターをつける
  • 会社の将来像を共有する


適切に内定者をフォローし、入社率の向上を目指しましょう。人事採用担当の仕事について詳しく知りたい方は、別記事「人事採用担当」をあわせてご確認ください。


期待を伝える


内定者の入社意欲を高めたいなら、活躍を期待していることを伝えましょう。「採用した理由」や「会社でどのように活躍して欲しいか」を一人ひとりに伝えることで、内定者は期待されていることを実感できます

採用した理由を伝えると、内定者は何が評価されたのか理解できます。可能であれば、社長から直接声をかけることが効果的です。全体研修などではなく、短い時間であっても個別に伝えると良いでしょう。

接触頻度を増やす


内定者のモチベーションが下がらないように、接触頻度を増やすことが必要です。接触頻度による心理効果は、心理学で「単純接触効果」と言います。「単純接触効果」とは、相手に何度も接触することで、高感度が高まっていくという理論です。

また入社承諾後に何ヶ月も連絡がなければ、内定者は「忘れられているのではないか」と不安になり、他社に目移りする可能性があります。接触頻度の高さは、内定者に安心感を持ってもらうためにも大切です。以下のような手段を講じ、接触する回数を増やしてみてはいかがでしょうか。

  • 社員や役員との座談会
  • 社内見学
  • 研修
  • 内定者アルバイト
  • 同期との懇親会


内定者との接触回数は、増やすほど人事担当者の負担が大きくなってしまいます。そのため、頻繁に機会を儲けることは簡単ではありません。直接会うことが難しいならメールなどでこまめに連絡を取るなど、できる範囲で接触頻度を高めましょう。

内定者の理解を深める


内定者への理解を深めることは、入社後の研修や配置にも役立ちます。内定者と接する際には、自社を選んだ理由や将来の希望を積極的に聞いてみましょう。内定者との対話は、入社後のフォローに活かせるでしょう。また、内定者に話をさせることは、自身の考えを確認して入社する意思を固める効果も期待できます


メンターをつける


入社前になんらかの研修や資格取得を求める場合には、人事担当者や一般事業部門の社員を内定者のメンターにすると良いでしょう。新卒内定者の場合、個別に相談できる相手がいると、研修のモチベーションを維持できます


メンターは、学習内容や進捗に対してフィードバックをしてあげることが大切です。内定者はフィードバックを受けることで、自身に必要な能力が見えてきます。自身の成長を感じられるようになれば、内定者は自身の進路選択に誤りはなかったと確認できます。


会社の将来像を共有する


会社が目指す目標や将来像を伝えることは、内定者のモチベーションを上げる効果があります。会社の将来像はパンフレット等に記載されている公式的な話ではなく、先輩社員が自身の言葉で語ることが大切です。特に年の近い先輩社員からの言葉は、経営者の言葉よりもリアルに感じられます。前向きな目標の共有は、内定者の課題を指摘するよりも、モチベーションを上げる効果があるでしょう。


関連記事:採用担当者が知っておくべき採用戦略のフレームワークとは

まとめ


入社承諾書は、内定者の辞退防止に役立ちます。ただし、内定辞退を減らすためには入社承諾書だけでなく、内定者へのフォローが大切です。


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  • 内定者のコンタクトスコアを自動蓄積
  • コンタクトスコアを元に辞退予兆の把握
  • 内定者の個別データ管理とメールの自動化


タレントパレットでは、企業と内定者とのやりとりをコンタクトスコアで管理できます。例えば、懇親会の参加やeラーニングへのアクセス履歴などをスコア化して、内定者が会社とコンタクトをとっている頻度の蓄積が可能です。コンタクトスコアによって接触頻度が低い内定者がわかるため、積極的にコミュニケーションを測るなど内定辞退防止策を取りやすくなります。


内定者のデータは個別に管理でき、最適なタイミングでメールを送るなどの自動化も可能です。内定者辞退に悩んでいる方は、お気軽にお問い合わせください。



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