認証欲求ってなに?よく聞く承認欲求とは何が違うの?


認証欲求ってなに?よく聞く承認欲求とは何が違うの?

認証欲求とは周りから自分のことを認めてもらいたい欲求をいいます。よく似た言葉に承認欲求がありますが、それぞれ意味は異なります。今回は、認証欲求の基本的な捉え方や他の言葉との違い、認証欲求が強い従業員の特徴などを見ていきましょう。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


認証欲求とは周りから自分のことを認めてもらいたいと思う、欲求をいいます。よく似た言葉に承認欲求がありますが、細かく見ていくと違いがあります。


この記事では、認証欲求の基本的な捉え方や他の言葉との違い、認証欲求が強い従業員の特徴などを解説します。


認証欲求の意味とは?

認証欲求とは周りから認証されたい欲求であり、簡単にいえば「自分を認めてほしい」と思うことです。人間は他者から認めてもらうことに喜びを感じる傾向があり、モチベーションが高まるきっかけになるでしょう。


認証欲求には、「他者認証」と「自己認証」の2種類があり、それぞれの違いについても押さえておくことが大事です。


他者認証

他者認証は他者から認証されたい欲求であり、つまり「他人に認めてもらいたい」という思いを表す言葉です。一口に他者認証といっても、他者から自分を優位に見てもらいたい「上位認証」、周りの人と同じくらいに見てほしい「対等認証」、自分はできない人間だと思われたい「下位認証」の3つがあります。


上位認証は優越感を得たい気持ちが背景にあり、対等認証は自分を人並み以下だと感じているので「せめて人並みには認めてもらいたい」といった気持ちがあります。そして、下位認証は自分ができない人間だと思われることで、「責任を逃れたい」といった欲求があるといえるでしょう。


自己認証

自己認証は自分自身に満足しているか、理想の自分になっているかという判断基準で、「自ら自分を認証する」ことをいいます。前向きに捉えるならば、自らを肯定することによって、他者からも認められる存在になれるため、自己認証そのものが悪いわけではありません。


承認欲求の意味とは?

認証欲求とよく似た言葉に、承認欲求があります。承認欲求とは「誰かに認めてもらいたい」という気持ちを表す言葉です。


人が成長していくプロセスのなかで、様々な他者とふれあっていくため、社会生活を営むうちにだんだんと承認欲求が生まれてくるといえるでしょう。承認欲求は他者から認められたいと思う「他者欲求」と、自ら自分を認めたいと思う「自己承認」の2種類があります。


結局、認証欲求と承認欲求はどんな違いがある?

認証欲求と承認欲求は、基本的にはよく似た言葉です。しかし、承認欲求が「事実の肯定」を求めているのに対して、認証欲求では「正しさを認められたい」というニュアンスが含まれています。


そのため、承認欲求は行動を必ずしも伴いませんが、認証欲求の場合は行動が伴う点に違いがあります。ただ単に自分を認めてほしいと思う気持ちが承認欲求であり、自分から行動を起こしてその結果を認めてほしいと思うのが認証欲求だといえます。


認証欲求が強い従業員の特徴

ビジネスの領域においても、認証欲求について深く理解しておくことは大事です。ここでは、認証欲求が強い従業員の特徴を解説します。


責任感が弱い

先に述べたように、認証欲求のなかには下位認証というものがあります。下位認証は、他者に対して自分はできない人間だと思ってもらいたい気持ちがあり、責任から逃れたいという思いもあります。


そのため、自分が行ったことについて責任を取ることを避け、他者に助けてもらいたいという依存的な態度をとりやすいといえるでしょう。


自慢話がやたらと多い

認証欲求が強い人のタイプとして、自分自身を過大評価し、他者よりも優位でありたいと思うケースがあります。自慢話がやたらと多い場合、認証欲求が強い傾向があるといえます。


プライドが高い

プライドが高く、頑固なタイプの人も認証欲求が強いといえるでしょう。自分が正しいと思い込んでいる傾向があり、誤りを指摘されると過剰に反応してしまうケースがあります。


これは上位認証が働いているからであり、他者から自分の考えが認められないことに抵抗感を抱きやすい特徴があります。


認証欲求を満たす方法

認証欲求そのものは人間の自然な感情なので、むやみに否定する必要はありません。うまく認証欲求を満たす方法を知っていれば、円滑に人間関係を構築することが可能です。


認証欲求を満たす方法として、まず「自分自身を認める」ところから始めてみるのが適しています。ありのままの自分を素直に受け入れることで、次第に他者からも認められる存在となるでしょう。


小さなところから取り組み始めてみることで、少しずつ人間関係に変化が起こり、望ましい他者との関係を築いていけるはずです。


認証欲求が強すぎると起こる問題

認証欲求が強くなりすぎると、日常生活の様々な場面で人間関係に摩擦を起こす可能性があります。どのような問題が起こるのかを見ていきましょう。


自分の話ばかりしすぎる

認証欲求が強くなってしまうと、自分の話ばかりをしすぎてしまうという傾向が見られます。他者との関係はお互いの存在を尊重することで良好な関係を保てますが、認証欲求が強い人は、一方的なコミュニケーションを取ろうとしてしまうでしょう。


否定に対して過剰に怒る

認証欲求が強い人はプライドが高い一面があるため、自分の意見が否定されると、過剰に怒る傾向が見られます。そうした傾向が長く続いてしまうと、人間関係に支障をきたす恐れがあるので注意が必要です。


愚痴が増える

愚痴が多くなってしまうのも、認証欲求が強まっている1つの傾向だといえるでしょう。客観的に見れば特に問題がないことでも、認証欲求が強い状態だと自分を中心に物事を捉えてしまいがちになるため、うまくいかないことに対して愚痴が増える傾向があります。


個人の特性を知るために、あらゆる人事データを統合して分析

認証欲求は他者から認められたいと思うことを指しますが、強くなりすぎると人間関係に支障が出る場合もあるので注意が必要です。認証欲求が強い人は、現状に対して何らかの不満を抱えているため、まずはその原因を探ってみることが大切だといえます。


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認証欲求が強い人との付き合い方3選

認証欲求が強い人はその特性さえ理解していれば、人間関係を築くことはできます。どのように向き合っていけばよいかを解説します。


相手を理解する

認証欲求が強い人と向き合うには、まず相手を理解する姿勢を見せるのが大切です。話を聞いているうちに、本人の認証欲求が満たされ、落ち着きを取り戻すこともあります。


相手の話に口を挟まずに、基本的に聞く姿勢で接してみると会話を良い流れに持っていくことができるでしょう。


適度な距離が大切

認証欲求が強くなっている原因は人それぞれなので、時間をかけて向き合っていく姿勢も大切です。相手の話に耳を傾けることは大事ですが、いつも話を聞いてばかりだと疲れますし、相手が依存心を抱く恐れもあるため、適度な距離感を保つのが大事だといえます。


負担にならない程度の距離感で接していけば、長く関係を保つことができるでしょう。


プライドを傷つけないようにする

認証欲求が強い人は自尊心が強い傾向があるので、むやみにプライドを傷つけるような発言や行為は控えたほうが良いでしょう。相手のことを尊重しているという姿勢を見せれば、本人の認証欲求が徐々に満たされていき、フラットな人間関係を築くきっかけを得られるはずです。


認証欲求を抑えるには?

認証欲求を抑える方法を身につけておけば、むやみに感情に振り回されることなく、穏やかな毎日を過ごしていけます。ここでは、認証欲求が強くなるのを抑える3つのポイントを紹介します。


誰にでもあると理解する

認証欲求は自然と湧き上がってくるものなので、むやみに否定していても始まりません。むしろ、認証欲求があることを素直に認めてしまうほうが、気持ちの面ではスッキリするといえます。


先に述べたように、認証欲求を満たすにはまず「自分で自分のことを認める」のがキーポイントです。ありのままの自分自身を認めれば、他者のことも次第に認められるようになるでしょう。


逆に言えば、自分で自分を否定し続けていると、認めてくれるのが他者しかいなくなるのでますます認証欲求が強くなるといえます。認証欲求は誰にでもあるものなので、正しく向き合っていくことが大切です。


他者認証から自己認証に目を向ける

認証欲求は、他者認証と自己認証の2つがありますが、うまく感情をコントロールするなら自己認証のほうに意識を向けてみましょう。初めのうちはなかなか自分のことを認められなかったとしても、時間をかけて自分と向き合ってみることで素直に受け入れられる部分も出てくるはずです。


過去の体験などを振り返りながら、自分が得意とすることや他者から褒められたことなどを思い返してみると良いでしょう。また、身近なところで信頼できる人に、自分の長所を尋ねてみるのも前向きに物事を考えるきっかけとなります。


SNSなどから離れる

認証欲求が強くなると、ついSNSに依存してしまいがちになりますが、フラットな状態に心を落ち着けるにはしばらくSNSから離れてみるのも1つの方法です。いつでも思ったことを発信できるのがSNSの利点ですが、同時に他者の投稿も目に入ってしまうので、過剰に反応するケースもあるでしょう。


自分が見たくない情報にあえて触れる必要もないため、SNSとは適度な距離感を持って付き合っていくことが大切です。スマートフォンでSNSのアプリをつい触ってしまうという人は、アプリごと消してしまって距離を置いてみると良いでしょう。


まとめ

認証欲求は他者から認められたいという欲求であり、コントロールがうまくいかないと人間関係に悪影響が出てしまう恐れがあります。しかし、程度の差はあっても誰にでもあることなので、むやみに否定する必要はありません。


認証欲求がどのようなものであるかを正しく理解した上で、あまり感情が強くなりすぎないようにコントロールする方法を学んでみましょう。前向きな方向に気持ちが動いていくようになれば、人間的な成長をつかむきっかけになるはずです。


ビジネスの領域においても認証欲求は関係してくるので、個々の従業員の特性をよく理解しておくことが大事です。きめ細かなケアを行うためには、「タレントマネジメントシステム」を活用してみると良いでしょう。


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