ウェルビーイング経営を導入した企業の事例を紹介!社員の幸福度を高める施策とは


ウェルビーイング経営を導入した企業の事例を紹介!社員の幸福度を高める施策とは

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。

ウェルビーイング経営を目指す企業が増えています。しかし、具体的にどのような施策が有効なのか分からず、課題を抱える経営者や人事担当者もいるかもしれません。この記事では、ウェルビーイング経営を実践している企業の事例を紹介します。また、社員のウェルビーイングが高まる施策もあわせて解説するため、参考にしてください。

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ウェルビーイング経営を目指す企業が増えています。しかし、具体的にどのような施策が有効なのか分からず、課題を抱える経営者や人事担当者もいるかもしれません。この記事では、ウェルビーイング経営を実践している企業の事例を紹介します。また、社員のウェルビーイングが高まる施策もあわせて解説するため、参考にしてください。


ウェルビーイング経営とは

ウェルビーイング経営とは、社員の心身の健康を維持し、社会的に満たされた状態に身を置くことを目指す経営手法の1つです。ウェルビーイング経営が実践されると、企業経営には良好な影響があると考えられており、世界的に広まりを見せています。


ウェルビーイングの構成要素

ウェルビーイングの構成要素は、アメリカで世論調査を行うギャラップ社によって定義づけされています。ここでは、5つの構成要素について解説します。


1.Career Wellbeing(キャリアウェルビーイング)

キャリアウェルビーイングは、仕事だけでなく、子育てやボランティアといった、自身のキャリアに対する納得感、幸福感を指します。


2.Social Wellbeing(ソーシャルウェルビーイング)

ソーシャルウェルビーイングは、人間関係の良好さ、満足感を指します。人間関係とは、家族、友人、同僚との間の信頼感や愛情のことです。


3.Financial Wellbeing(ファイナンシャルウェルビーイング)

ファイナンシャルウェルビーイングは、自分自身の資産を管理・運営することで得られる経済的な幸福感を指します。


4.Physical Wellbeing(フィジカルウェルビーイング)

フィジカルウェルビーイングは、心身ともに健康な状態でいることを指します。また、健康状態によって、仕事に対して問題なく取り組めるかどうかも重要です。


5.Community Wellbeing(コミュニティウェルビーイング)

コミュニティウェルビーイングは、地域や職場、家族など、さまざまなコミュニティに参加して充実感を得ることを指します。


ウェルビーイング経営が求められる背景

ウェルビーイング経営は日本にとって、これまで決して一般的なものではありませんでした。近年になって、ウェルビーイング経営が求められるようになった背景を解説します。


労働環境の変化

コロナ禍でテレワークが増加するなど、数年の間に激しい労働環境の変化がありました。労働環境の変化よって社員のエンゲージメントが低下しているといわれています。変化に対応し状況をカバーするためウェルビーイング経営に注目が集まりました。


人材不足

少子高齢化により労働人口が減少しているため、人材不足の問題が進行し、さらに深刻になることも想定されています。人材不足をカバーするには少人数で効率的な企業運営を行うことが欠かせないため、ウェルビーイング経営による効率化が期待されているのです。


働き方改革

近年では国を挙げての働き方改革の推進により、労働環境の改善が求められるようになりました。働き方改革の基盤には個々の事情に合わせた柔軟な企業運営が欠かせないため、ウェルビーイング経営によって、新たな働き方を模索しています。


価値観の多様化

価値観の多様化を推進する世界的な流れが起こり、人種や国籍、年齢、性別を問わず活躍できる環境が求められています。ウェルビーイング経営は、多様化する価値観を受容するための柔軟な経営手法となり得るものです。


健康経営の広まり

健康志向が広まるにしたがって、企業においても社員の健康を重視する経営手法が広まっています。社員の健康な心身を保つことは企業にとっても良い影響があることが理解され始め、経営効率化のための手法の1つとして確立しつつあるといえるでしょう。


ウェルビーイング経営のメリット

ウェルビーイング経営にはさまざまなメリットがあります。1つずつ確認してみましょう。


社員のストレス軽減につながる

労働環境が改善し、社員のストレスが軽減されると考えられます。ストレスが軽減すれば生活のさまざまな面で充実した時間を過ごせるようになり、仕事に対するモチベーションもアップすることがメリットです。


生産性が向上する

社員にとって働きやすい環境が整えば、仕事の生産性が上がるというメリットがあります。日々の仕事もスムーズに進めることができ、人間関係が潤滑でない状態に比べて生産性が高まるでしょう。


人材を確保しやすくなる

ウェルビーイング経営が行われている職場では社員のエンゲージメントが高いため、離職率が低下する可能性があります。さらに、企業価値が向上し、求人を出したときの応募が増えて、新しい人材を確保しやすくなる側面もあるでしょう。


ウェルビーイング経営を導入した企業の事例

ウェルビーイング経営は、具体的にどのような変化をもたらす手法なのでしょうか。ここでは、実際にウェルビーイング経営を導入した企業について、実例を紹介します。


ニューノーマル時代に合わせた働き方を推進

あるECサイト運営企業では、ニューノーマル時代に合わせた働き方を推進するため、ウェルビーイングに関するガイドラインを作成しました。


時間も場所も問わず、自分の自由な状態で働くという方法が可能になる時代、企業がより効率よく1つのチームとして機能していくために、働き方のガイドラインを改めて整える必要があるでしょう。社員が自分に合った働き方を見つけ、仲間とのつながりを大切にできる環境づくりをしています。


ウェルビーイングを実現できる社会・まちづくりに挑戦

自動車メーカー大手の某企業では、ウェルビーイングを進めるための研究会を立ち上げ、各界有識者との対話を通じてウェルビーイングについて議論しています。


ウェルビーイングについては、必ずしも全員に共通の答えがあるわけではなく、簡単に成せるものでもありません。だからこそ社内だけではなく社外も含み、巻き込んで、社会全体で暮らす人のウェルビーイング実現のために、何ができるのかを考えるきっかけとしています。


社員の健康維持・健康増進を支援

食品大手の某企業では、社員の健康維持や健康増進のため、セルフケアの支援や健康施策の推進を実施しています。


食品を取り扱うため健康に直結している企業といえますが、それだけに社員だけではなく世界の食・健康に寄与することが使命の1つでもあるでしょう。まずは社員のウェルビーイングを実現すべく、ポータルサイトやアプリを活用した面談を実施し、企業の価値創造の一環として社員、さらに社員を支える家族への健康サポートを行っています。


社員のより健康的な生活を実現するために健康経営を宣言

あるスポーツ用品の製造販売を行う企業では、社員やその家族が身体的、精神的、社会的に良好でいられるように健康推進活動を実施しています。


スポーツは健康的な生活を維持するために欠かせないものであり、またスポーツ関連企業として最も身近な社員の健康は、企業に対する信頼にも関わる重要なものです。社員個人の成長が企業の成長であるとする考え方のもと、具体的には社員への健康診断やストレスチェック、保健師による面談など、さまざまな取り組みを行っています。


社員一人ひとりの幸せを追求

ハウスメーカー大手の某企業では、家族の幸せの基盤となる「家」を提供する立場から、まずは社員一人ひとりの幸せに焦点を当てて、ウェルビーイング経営を行っています。


過去には一人ひとりの幸せを追求するために、2万人を大きく超えるすべての社員に対し幸せ度調査を実施しました。調査結果をもとに対話やワークショップを行い、職場環境の改善に努めるとともに、社員の幸せを会社の幸せから社会の幸せへとつなげるべく取り組みを続けています。


ウェルビーイング経営推進体制を構築

大型商業施設などを傘下に持つ某企業では、健康保険組合の設立とともに、社員と家族、双方の健康維持に力を入れてきました。


創業当時から社員の健康に留意する風潮はあったものの、近年になってWHOによるウェルビーイングの定義に沿い、これまで培った素地を十分に活かす形でステップアップを進めました。ウェルビーイング経営は持続的な経営の鍵になるものと位置づけ、現在はウェルビーイング推進部を中心に、ビジネスを通じた「すべての人の幸せ」の実現を追求しています。


ウェルビーイング経営を成功させるための施策

ウェルビーイング経営を成功に導くためには、どのような施策が必要といえるでしょうか。効果的な施策には以下のようなものがあります。


経営層の意識改革

ウェルビーイング経営は経営層が主体となって実施するものです。社員に丸投げしてしまうようでは、効果的なウェルビーイング経営とはならないでしょう。また、一朝一夕で取り組もうとしても、企業全体で培っている風土はすぐには変えられません。


いずれにしても経営層による、直接的なウェルビーイング経営に対する意識改革により、中長期的な視点で取り組む必要があります。


働きやすい環境づくり

企業の働き方全体を通して、働きやすい環境づくりができているか見直し、改善に取り組みましょう。具体的には長時間労働の改善やワークライフバランスの実現、オフィス環境の改善などが含まれます。また、オフィス内の人間関係の改善は重要です。お互いに良好な人間関係が保てるよう、面談や雑談などの時間を設けると良いでしょう。


社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションが活性化すると人間関係が円滑になり、職場の雰囲気が良くなります。仕事に関する連絡事項もスムーズに回り、助け合いが行われるため、効率の良い企業運営が期待できるでしょう。コミュニケーション活性化のためには、リフレッシュスペースや1on1ミーティングの導入などを検討することがおすすめです。


福利厚生の充実

福利厚生とは、社員やその家族の健康維持のために実施する施策のことです。例えば、健康保険の整備や人間ドックの費用補助などのほか、社員食堂の設置や宿泊施設の優待、スポーツクラブの設置などを行うケースもあります。福利厚生が充実することで、離職率が下がるだけでなく社員のモチベーションを上げることも可能です。


社員がパフォーマンスを発揮しやすい環境づくり

社員が仕事で最大限のパフォーマンスを発揮するためには、公平で適切な評価が必要です。ウェルビーイング経営が始まったからといって、従来のように働き方や労働時間だけで評価が行われていては、不満も出やすくモチベーションも上がらないでしょう。働き方や労働時間に関わらず、成果で評価する仕組みが求められる部分です。


まとめ

ウェルビーイング経営は、新しい生活様式や人手不足傾向といった世情のなかで、より効率的に企業を運営していくための手法です。社員一人ひとりが幸福感を感じられるよう、適切な働き方、またスキルを十分に発揮できる適材適所の配置なども問題になるといえるでしょう。


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