【トップマネジメントとは】役割やスタイル、会社への貢献方法を解説します!


【トップマネジメントとは】役割やスタイル、会社への貢献方法を解説します!

トップマネジメントは、企業が他社との競争に勝つための強い組織づくりを行うために必要不可欠な要素です。

今回は、トップマネジメントの基本的な意味や役割、必要とされるスキルなどを詳しく紹介します。

こんにちは。人事・経営に役立つメディア「タレントマネジメントラボ」を運営する「タレントパレット」事業部編集チームです。


トップマネジメントを発揮することによって強い組織を作り、時代の変化に対応した事業経営を行えるようになります。単独のリーダーが組織を引っ張っていくというよりは、広い視野を持って企業全体を取り巻く環境を俯瞰し、適切な経営判断を行っていくことが重要です。


この記事では、トップマネジメントの基本的な意味や役割、必要とされるスキルなどを詳しく解説します。


トップマネジメントとはトップが経営や管理を行うこと

トップマネジメントとは、企業などの組織におけるトップが経営方針や事業計画を定め、組織を円滑に運営していくためのマネジメントを指します。日本においては、「最高経営者層」「最高管理者層」などと訳されることもあります。


トップには「最上位」「主要な」といった意味があり、企業においては社長や役員、各部門の事業部長といった役職の立場をいいます。組織によってトップマネジメントのあり方は様々であり、自社の経営や事業のあり方に沿ったマネジメントを行っていく必要があります。


トップマネジメントのISOの定義とは

ISO(国際標準化機構)におけるトップマネジメントの定義とは、方針・目標などの策定、調整や統制などを担う最終責任者のことを指します。社長や経営管理部門などの経営層を意味する言葉であり、そのマネジメントシステムにおいて最高位の立場にあり、組織を指揮する個人またはグループのことをいいます。


ドラッカーが提唱する組織体制のあり方とは

経営学者のピーター・ドラッカーは、トップマネジメントに関する12のテーマを掲げ、その使命や組織としての成果、組織体制のあり方などを述べています。自社の事業の方向性や目的、組織を円滑に機能させるための基準や規範の策定、業務に対する責任の所在とプロセスなど、マネジメントの構造を語っているのが特徴です。


トップマネジメントの仕事は、企業が置かれたステージや取り巻く環境によって大きく違ってくるので、継続的に見直していく作業が必要でもあります。また、単独ではなくチームとして取り組んでいくことが推奨されており、多様な能力と資質を持った人材が複数でトップマネジメントを行うことで、経営の重要課題と向き合えるとされています。


リーダーシップとの違い

トップマネジメントと似たような意味で使われる言葉に、リーダーシップがあります。リーダーシップとは、部下やメンバーが進むべき方向性を示して統率していく力のことをいいます。


リーダーシップはあくまで人材が対象となりますが、トップマネジメントにおいてはヒト・モノ・カネといった経営資源をどのように活用していくかといった点が重視される点を押さえておきましょう。


マネジメントタイプの種類

マネジメントには、トップマネジメント以外にも2つの種類があります。どのような特徴があるのかを見ていきましょう。


経営幹部が行うトップマネジメント

トップマネジメントは社長や各部門の長など、組織のトップによる経営管理のことを指します。チームで行っていくことが推奨されており、複数のタイプがあるのが特徴です。


組織の根幹に関わる業務や経営判断、評価などの役割を担います。数多くの業務を迅速・適格に実施することが求められ、組織において最も責任のある立場だといえるでしょう。


管理職が行うミドルマネジメント

ミドルマネジメントにおける「ミドル」とは、中間管理職を意味しています。中間管理職の役割としては、トップマネジメントが定めた経営方針や事業計画など、様々な内容について所属するメンバーへ伝達することが挙げられます。


また、それらを実行するための部下の育成を行うのも、ミドルマネジメントの大事な役割の1つだといえるでしょう。


現場監督が行うロワーマネジメント

ロワーマネジメントとは、実際に現場で業務を行う従業員を統制し、管理・監督する立場にある人材をいいます。具体的には、現場監督・主任・係長などと呼ばれる人たちのことです。


ミドルマネジメントの下位に位置付けられるものであり、現場の業務遂行を直接指揮するマネジメントを指します。


トップマネジメントの役割


組織が継続的な成長を遂げるには、トップマネジメントが果たすべき役割をしっかり理解しておく必要があります。主な役割として、次の6つの点が挙げられます。


トップマネジメントの主な6つの役割

・企業方針を決める

・企業の規範や基準を決め、評価する

・トップマネジメント人材を育成する

・マーケティングを行う

・イベントや交流会への参加

・問題解決までの過程を決める


それぞれの役割について、さらに詳しく解説します。


企業方針を決める

企業が一貫した行動を行うには、どのような方針で事業経営を行っていくのかを明らかにする必要があります。経営理念や事業目的などの形で、組織のあり方を明確に示し、どのような経営戦略や人材戦略が必要であるかを定めていく役割を担っています。


また、自社の強みや競合他社との違い、業界内における優位性などもしっかりと理解しておくことが大切です。企業が進むべき方向性を明らかにすれば、従業員のモチベーションも高まるでしょう。


企業の規範や基準を決め、評価する

トップマネジメントにおいては、経営理念や事業目的と照らし合わせて、組織全体が守るべき規範や基準を定めることが重要です。また、それらが正しく運用されているかをチェックする役割も担います。


組織として重視すべき価値観や進むべき方向性を明らかにすることで、従業員との間に共通認識を持てるようになります。組織のあり方が明確になることで、従業員は与えられた業務に集中でき、組織としても目標達成に向けて邁進できます。


トップマネジメント人材を育成する

トップマネジメントでは、事業の成長や健全な組織づくりだけでなく、次世代を担う人材を育成するという役割を持っています。将来にわたって、組織が存続していくために、組織構造の決定や人事評価制度の見直しなどを継続的に行う必要があるでしょう。


組織が硬直化してしまわないように、人材同士が刺激を与えつつ、共に成長していける環境整備に取り組まなければなりません。


マーケティングを行う

組織を発展させ、他社との競争に打ち勝っていくには、市場に対する正しい理解が不可欠です。顧客・取引先・金融機関・メディアなどと良好な関係を築き、市場動向をきちんと把握することが求められます。


経営理念や事業目的に沿った渉外活動を行うことによって、組織のイメージアップに勤めることも、トップマネジメントの役割だといえます。


イベントや交流会への参加

トップマネジメントは組織の顔といった側面があるため、外部との交流にも力を入れる必要があります。各種イベントや交流会などに参加し、ステークホルダーとの関係維持に努めることが大事です。


ただし、組織の規模が拡大するほど外部との交流頻度も増えてくるので、役割分担を行うことも大切だといえます。


問題解決までの過程を決める

長く経営を継続していれば、組織にとって困難な状況が訪れることもあるでしょう。トップマネジメントが危機に立ち向かい、率先して対応していく姿勢が求められるのです。


日頃からリスク管理に力を注いでいたとしても、不測の事態というものは起こります。危機に際してトップマネジメントが先頭に立ち、問題の早期解決や損失の最小化に向けて行動することは、従業員が安心して自分の業務に専念できる環境を生み出すことにつながるでしょう。


従業員に対して、単に危機感を抱かせるだけでなく、問題解決までのプロセスを明らかにしていくことが大切です。


トップマネジメントだけで終わらない、あらゆる人事データを統合して分析

トップマネジメントは、組織の方針や人材戦略、基準・規範の策定など、経営管理に関する役割を担う最高位の立場を指します。単独のリーダーが組織を引っ張っていくというよりは、組織が進むべき方向性や目的を正しく理解した複数人のチームで、経営にあたっていくことが望まれます。


タレントマネジメントシステム『タレントパレット』を活用すれば、様々な人事データを一元管理し、分析を行えるのでトップマネジメントの役割を果たせる人材を見つけやすくなるでしょう。組織の重要な役割を担える人材を見極め、育成していくことに役立ちます。


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適切なマネジメントスタイルとは

組織の経営管理を行うマネジメントスタイルにはいくつかの種類があり、複数のものを組み合わせて用いるケースもあります。それぞれのマネジメントスタイルの基本を知り、自社がどれに当てはまるのかを見極めてみましょう。


成果と効率重視の権威型

「権威型」のマネジメントスタイルは、組織を指揮するにあたってトップダウン方式で行います。経営に関する意思決定をほとんど1人で下し、チームに所属するメンバー全員が従うべき方針を明らかにします。


成果と効率を重視するため、迅速な意思決定を行うことができ、特に組織が危機的な状況に置かれているときに効果を発揮するでしょう。権威型のマネジメントスタイルは、レストランなどの飲食業で多く取り入れられている傾向があります。


部下に意見を求める協議型

「協議型」のマネジメントスタイルでは部下に意見を求めることが多く、同時に部下が抱えている不安や悩みと真剣に向き合います。自由な意見を求める一方で、最終的な意思決定は単独のリーダーが行うことが多いです。


社内で抱えている課題解決につながったり、離職率を低下させたりすることが期待できます。チームメンバーと面談を行い、組織が抱える課題について様々な意見をもとに解決を図っていくマネジメントスタイルです。


メンバー全員で決める民主型

「民主型」のマネジメントスタイルは、意思決定のプロセスに部下が関与するのが特徴です。管理職と一般従業員が自社のビジョンの実現について、活発にコミュニケーションを行います。


特に組織全体に長期的な影響を及ぼす意思決定には、民主型のマネジメントスタイルが向いているといえるでしょう。ただし、議論を交わす過程で複数人の意見を集める必要があり、時間がかかってしまうと思われます。


このスタイルを採用している例としては、小売店の店長が挙げられます。商品の陳列やキャンペーンの実施などについて、従業員にアイデアを求めたり質問などに積極的に答えようとしたりする傾向が該当します。


必要に応じて部下を指導する放任型

放任型のマネジメントスタイルは、管理職の役割がリーダーよりもメンター(指導者)に近い特徴があります。部下に対する必要なサポートは行うものの、業務の進め方などについては基本的に部下が自ら判断できるようにし、必要以上に意見をいわないスタイルです。


部下の自主性を大事にする一方で、社風に馴染まないと「放任されている」と感じてしまうこともあるでしょう。放任型のマネジメントスタイルは、クリエイティブ系の職種やファッション業界などで取り入れられています。


管理職の意思決定を反映させる説得型

説得型のマネジメントスタイルにおいては、組織としての意思決定について、部下がきちんと理解できるように丁寧な説明を行うのが特徴です。経営が特に問題のない状態であれば、部下は管理職の意思決定に反発することなく、決められた方針に沿って努力をしてくれます。


外部からコンサルタントなどの専門家を招く際に、説得型のマネジメントスタイルを採用していれば、スムーズな理解を部下に促せるでしょう。


市場を反映させる変革型

変革型のマネジメントスタイルは、実際の実力以上の目標を掲げ、イノベーションを促していくのが特徴です。目標を達成するために最大限の力を発揮できる環境を整え、スキルアップやキャリアアップなどを支援していきます。


IT業界においては変革型のマネジメントスタイルが良く見られます。管理職が市場の変化をよく理解しており、競合他社よりも優れた製品・サービスの開発を求めるケースが多いです。


チームワーク重視の協調型

協調型のマネジメントスタイルは、「仕事やプライベートで満足している人は、優れた成果を出しやすい」という考えのもと、管理職は部下に対して積極的な協力を行います。部下の満足度やチームワークといった点を重視しており、非営利団体によく見られるスタイルです。


部下のモチベーションを高める一方で、協力体制を築くことに疲弊する場合があります。無制限に協力を持ちかけるというより、個別面談を必要に応じて行うなどして、一定の枠組みのなかで捉えていくほうが円滑に回りやすいといえます。


トップマネジメントを成功させるためのスキル3選


トップマネジメントを成功に導くには、必要とされるスキルについて把握しておくことが大事です。ここでは、3つのスキルについてポイントを解説します。


目標設定スキル

目標設定スキルとは、組織にとって適切な目標を定められる能力を指します。組織として達成すべき目標を決定しつつ、部下にその方針を浸透させていく力が求められているといえるでしょう。


状況把握スキル

様々な情報やこれまでの経験から、正しく状況を把握し、次に取るべき組織としての行動を見極められる能力をいいます。コンセプチュアルスキルとも呼ばれるものであり、元々備わっている才能による部分が大きく、具体的にはロジカルシンキングや直感力などを指します。


業務遂行スキル

業務遂行スキルとは、特定分野の業務を行うために必要とされる知識や技術のことを指します。たとえ優れたマネジメントスキルがあったとしても、現場目線の感覚もなければ、従業員との間に意識のズレが起こってしまうでしょう。


トップマネジメントにおいては、現場で培ってきた知識や経験などの業務遂行スキルも必要とされるので、ある程度の実務経験を積んだ人を管理職にあてるのが望ましいでしょう。


まとめ

トップマネジメントは組織の方針や戦略などの意思決定を行う、最高位の経営層のことを指します。組織によってマネジメントスタイルは様々ですが、単独ではなくチームで実現していくことが推奨されています。


強い組織を構築し、競合他社に負けないためには、人材育成を積極的に取り組んでいくのもトップマネジメントの重要な役割です。効率良く必要な人材を見出し、育成していくには人材管理にも役立つ「タレントマネジメントシステム」を導入してみるのも良いでしょう。


タレントマネジメントシステムは、人材データを一元管理して、高度な意思決定を可能にするシステムを指します。対象者のスキルや保有資格、経歴などのデータを可視化できるため、業務遂行に長けた従業員や次世代のトップマネジメントを担える人材を見つけやすくなるでしょう。


また、タレントマネジメントシステムである『タレントパレット』は、データに基づいた科学的な人事を実現するためのシステムです。あらゆる人事データを蓄積・統合することにより、精度の高い分析を行えるので、人材活用において客観的な判断を行うことにつながります。


より優れたトップマネジメントを発揮するには、ぜひタレントパレットのご利用を検討してみてください。


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