タレントマネジメントのメリットと気をつけるべき注意点について解説します


タレントマネジメントのメリットと気をつけるべき注意点について解説します

タレントマネジメントとは社員1人ひとりの能力やスキルを見える化して一元管理し、人事評価や最適配置、人材開発に活用するための人材マネジメント手法です。
近年、日本国内でも「タレントマネジメントシステム」と呼ばれるシステムを導入する企業が増えています。
タレントマネジメントにはどのようなメリットがあり、また一方でどんな注意点があるのか、導入を考えている企業が押さえておくべきポイントについて解説します。

タレントマネジメントのメリット

 タレントマネジメントは企業にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。以下、主なメリットを5つ挙げて説明します。
 

メリット1:データによる客観的な評価ができる

タレントマネジメントでは、能力・スキル・経歴・資質・キャリアプランなど、社員1人ひとりに関する情報をデータ化して管理します。
これにより、蓄積された人材データに基づいて分析を行い、客観的で定量的な人事評価を行えることを意味します。
また一方で、1on1ミーティングの結果、アンケート内容、テキストマイニングなどにより得られる定性的な情報も評価に組み込むことが可能です。総じて、社員は能力やキャリア、成績などに応じた適正な評価を得られます。
 

メリット2:社員の能力開発につながる

人材データを分析すれば、社員一人ひとりがどの能力を伸ばし、あるいはどの不足分を埋めていけばいいのかを把握することができます。それぞれの社員に最も適した教育・学習プランを立てて提案し、効率的な    能力開発(アダプティブラーニング)を行えるようになります。また、ハイパフォーマーの能力傾向を分析・比較することで、リーダーやマネージャーの資質を持つ社員を見つけ出し、ミッションを与えて成長を促すことも可能です。
 

メリット3:効率的な組織運営が行える

タレントマネジメントは効率的な組織運営にも役立ちます。人材データの分析により、人材の最適配置を行うだけでなく、新事業立ち上げや組織横断的なプロジェクト編成などに伴う大胆な抜擢や急な異動にもスピード感を持って対応することができます。
社員に紐づく数値情報を一元化して見えるようにしておけば、異動シミュレーションで平均年齢や売上予測などを算出し、より適した組織体制を整えることが可能です。

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メリット4:定着率向上につながる

正当な評価や適材適所が実現されることで社員のエンゲージメントが高まり、定着率が向上することも期待できます。いわゆるリテンション(人材確保・流出防止)対策のひとつとしてタレントマネジメントを活用する企業も増えています。
また、社員のエンゲージメント推移と異動履歴や人事評価、社員アンケートを紐づけることで、社員の離職要因を把握し分析できます。
 

メリット5:テレワークでも人材管理がしやすくなる

人材データを一元管理して組織横断的に共有できるタレントマネジメントは、テレワークとも親和性が高く、自宅勤務などで働く社員の人材管理に活用できます。
 
タレントマネジメントシステムによっては、Web面談、チャット、研修・eラーニング、オンラインアンケート、1on1などテレワークを想定した各種機能が搭載されています。
これらを活用すればより多くのさまざまなデータをオンラインで取得し、蓄積することができます。データを必要に応じて分析することで、テレワークで働く社員の目標進捗管理、人事評価、モチベーション状況把握、人材育成、エンゲージメント向上などに活用することができます。
 
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タレントマネジメント導入時の注意点

 一方、タレントマネジメントを導入する際は、次のような注意点があることも知っておきましょう。
 

導入コスト・ランニングコストがかかる

前述したように、タレントマネジメントを行うには「タレントマネジメントシステム」と呼ばれるシステム    を導入するのが一般的です。
 
システムの導入にはイニシャルコストが、運用にはランニングコストがかかります。料金はシステムの規模や利用人数によって変わります。まず自社の人事課題を解決できる機能を持ったシステムなのかを精査し、その上でコストメリットがあるのかどうかを検討する必要があります。
 

社員への周知と理解促進が必要

タレントマネジメントシステム導入にあたっては、社員に対してタレントマネジメントについての周知と理解促進を行うことも欠かせません。もしも説明が不十分なまま一方的にタレントマネジメントの利用を開始してしまうと、社員の混乱や反発を招くおそれがあります。
 
タレントマネジメントは社員の能力やスキルを適正に把握し管理するものです。しかし、社員によってはシステム導入によりランクや成績を付けられているような感覚を持ってしまうことがあります。
 
また、各部署から人材に関する情報を集めるにあたって、現場担当者からの協力が十分に得られないケースも見られます。まずタレントマネジメントを導入する目的や必要性、意義について社員や現場の担当者にしっかりと伝え、理解を得ることが重要です。実際に人材データを活用したアウトプットを共有することや、人事部門からのフィードバックを積極的に行うことで社員もタレントマネジメントの有用性に納得しやすくなります。

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まとめ

タレントマネジメントはこれからの時代の主流となっていくことが予測される人材マネジメント手法です。
自社内の人材データを収集し、蓄積して活用する方法により、企業と社員双方にさまざまなメリットをもたらしますが、導入にあたっては、その企業の環境や風土に即して浸透のための努力が必要となるでしょう。
 
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