経営人材の採用・育成方法とは? 経営層に抜擢すべき人材を見つけよう


経営人材の採用・育成方法とは? 経営層に抜擢すべき人材を見つけよう

経営人材の採用、あるいは社内での育成は企業にとって非常に重要な課題です。一方で難易度も高く、どのようにして適性を持つ人材を探せば良いのかがわからないという声もよく聞きます。経営人材の採用や育成についての考え方、そしてふさわしい人材の見つけ方について解説します。

経営人材とは

経営人材とは、経営や事業の目的や目標、課題を設計する役割を担う、経営視点・経営感覚を備えた人材のことです。経営トップや役員層のポジションに就く人、あるいは将来の経営者にふさわしい候補となる人材を指すこともあります。
経営人材に近い言葉には、幹部人材があります。幹部人材は課長や部長などの管理職層として組織のリーダーを担う人材のことです。
 
経営人材と幹部人材では役割が異なります。幹部人材は経営や事業の目的や目標の達成、課題の解決を目指す人です。言い換えれば、経営人材の設計に応えるのが幹部人材の役割です。

経営人材に必要な能力とは

経営人材に必要な能力を3つ挙げて説明します。

経営者目線で事業構想を描くことができる

まず必要なのは、経営者としての目線を持ち、自社の事業に関する構想を思い描くための能力です。具体的な事業サービス、ビジネスモデル、商品やサービスに関するビジョンとアイデアを持ち、それらの到達点を目標として設定できることも重要です。
事業構想は独創的であることも必要です。既存の事業をそのままなぞるだけでは市場を切り開くことは難しいからです。何らかの独自性のある創造力が求められます。

自ら課題を発見し取り組むことができる

経営や事業の目的・目標を設定する能力に加えて、課題の設計能力も必須です。事業や業務、仕組みなどに    潜んでいる課題を発見し、その解決・改善を繰り返していくことで会社は成長していきます。経営人材には、今どんな課題を解決していくべきなのか、改善ポイントを的確に把握して指示することが求められます。

決断力・行動力がある

冷静に状況を見きわめて決断し、機を見て行動する力も経営人材が必ず持っていなければならないものです。会社の成長段階に合わせて、現在の事業拡大に注力すべきときもあれば、新しいビジネス展開を考えるべきときも、ときには攻めだけではなく守りを重視すべきときもあります。その決断をし、舵取りを行うのも経営人材が担う大きな役割です。

経営人材の採用・育成のポイント

経営人材を採用する、あるいは育成するために押さえておくべきポイントについて説明します。

求める人物像を明確にする

経営人材を採用するというのは、現在ではそれほど珍しいことではありません。新規事業の立ち上げに伴い事業開発を指揮する人材を募集して採用するといったケースが典型的です。
採用にあたって最も重要なのは、求める人物像を明確化することです。能力、スキル、経験、実績、人柄、経営に関するビジョンなどの詳細な人材要件を設定していきます。必須条件と歓迎条件をそれぞれ整理して設定するのも良いでしょう。
経営人材の採用で最も避けたいのは、いざ採ってみたら会社の経営理念やカルチャーと相容れない考え方の持ち主だった、といった形のミスマッチです。面接を通してじっくりと応募者の経歴や能力はもちろん、人となりも確認していく必要があります。
採用に頼らないとすれば、もう1つの方法は社内からの経営者候補の抜擢と育成です。この場合も求める人物像の明確化、人材要件の設定は有効です。社内の人材であれば、人となりに関する情報は収集しやすいので、会社の経営理念・カルチャーとのミスマッチが起きるリスクは減らすことができます。また、足りない部分は研修や新しいミッションを与えることなどで教育し、補っていくことができます。
 

タレントマネジメントによる抜擢を行う

社内からの抜擢と育成を行う場合は、タレントマネジメントという人材管理手法を活用することができます。
タレントマネジメントの基本的な考え方は、人材に関するさまざまな情報をデータ化して管理・分析し、人材マネジメントに役立てるというものです。社員1人ひとりに関する情報を収集してデータとして整理し、経営人材の人材要件と照らし合わせて分析や比較検討をすれば、誰が経営人材として最も高い適性を持っているかがわかるでしょう。また、足りない要素、今後教育すべき部分も明らかになります。
タレントマネジメントは、現在ではタレントマネジメントシステムというITツールを使って行うことができます。タレントマネジメントシステムを導入した人材データ管理を行えば、経営人材や幹部人材の抜擢に大いに役立つでしょう。
経営人材の見きわめは慎重に行うべきものであるだけに難易度の高い作業ですが、人材要件のための作業を丁寧に進めることがその助けとなるはずです。「自社における経営人材に何を求めるのか」ということをよく考え、突き詰めていくことが大切です。

人材データを一元化し分析することで、ハイパフォーマーやポテンシャル人材を発見し、経営人材の育成に役立てることができる。
マトリクス図などで見える化すると、よりやりやすい。

まとめ

経営人材の採用や育成には、社内の状況を見える化し、必要な人材要件を定義する必要があります。
タレントパレットは科学的人事をワンストップで提供するタレントマネジメントシステムです。人材情報を収集する機能、収集した情報をデータ化する機能、データを分析する機能などを備えています。経営人材の選出や教育管理のためにお役立てください。